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2009年11月の2件の記事

2009年11月27日 (金)

Petzl 「Sequoia SRT」

私が使用しているハーネスはPetzlの「Sequoia SRT」です。 まだペツルの本国サイトにも情報がのっていない時期にアメリカのbaileysさんで予約、購入しました。baileysさんは日本で作ったクレジットカードが使用できずめちゃめちゃ苦労したのを覚えています。

Sad211150サイドD環にフリップライン、ブリッジに登攀システムをカラビナ直付けで使用しています。

写真だとわかりにくいですが、センター部にアタッチメントポイントがあり、マイロンデルタが取り付けられます。

買っといてこんな事言うのもなんですが、正直そこまでいいハーネスとは思いません。長時間の作業だと足が痛くなりますし、レッグハーネスが男の急所に食い込んで痛いときがあるんですよね。NewTribe使いがうらやましい。

あと、でかい!サイズ表には28インチ~って書いてありますが、絶対うそです。ウェスト30インチの私でも時間と共にずり下がってきます。チェストハーネス必須です。なので普通のセコイア(SRTじゃないほう)はオススメしません。どうせ木登りやってたら、いつかSRTで登りたくなるはずなので、どっち買うか迷ったらSRT一択でいいと思います。(「基礎きそ ロープ登攀」のカテゴリーを参照してください。)

ハーネス各所にキャリツール用のスロットがありますが、これも使い物にならなかったです。キャリツールを装着すると、背面のパット越しにキャリツールが腰に当たり、結構痛いんです。それにキャリツール自体もゲートは堅いわ、フックがひっかかるわでイライラします。普通のカラビナをスロットにさしたほうがまだ使える気がします。私はホームセンターで買ってきた安全帯用のツールホルダーをぶっさして、チェーンソーホルダーにしています。

もちろん良いところもあります。

  • ギアループが5つあり、ギアをいっぱいぶらさげられる
  • 15kn耐えられるアタッチメントポイントが全部で5箇所もあり!!
  • 日本の代理店がしっかりしているから安心。アルテリアさんサイコー!
  • かっこいい。少なくともNewTribeやBuckinghamよりはかっこいい…はず。

随分消極的な利点ばかりですが、とはいえ私のようにSRT好き(というかCROLL好き)には一番いい選択だったと思います。SRTで登攀するときにクロールを使用するならセコイアSRTがベストだと思いますね。

Img10433051679 ←チェストアッセンダーのPetzlクロール。アッセンションと違い、ふとした拍子に外れる事は滅多にないので安心感が抜群です。こいつが腰に近いところにあるほど登攀が楽なので、D環じゃなくマイロンで装着できるセコイアとは親和性が高いです。

色々と言いましたが、全体的にみて及第点をあげられるハーネスだと思います。いまさら他のハーネスを買っても「セコイアだとあれができたのに…」みたいに感じることがあるでしょう。(とはいえNewTribeとTreeMotion欲しい)

最後になりましたが、セコイアSRTにはトップクロールが取り付け可能です。フォールアレストのEN規格は今のところ通っていないらしいですが、ファルコンシリーズと同じ背面アタッチメントポイントを使用しているので装着は可能、とのコメントをアルテリアさんからいただきました。

つまり「トップクロールをフォールアレストとして使っちゃダメだけど、単なる快適チェストハーネス(クロール付)としては使えますよー」という事です。わざわざセコイアにトップクロールつけようなんて考える人は少ないでしょうが…もしいたらスゴイ!

(EN規格及びセコイアSRTについての関連記事はこちら

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2009年11月21日 (土)

セミスタティックロープとダイナミックロープの違い

(10/01/31追記 記述を一切がっさい変えました。内容としては以前のものとほぼ同じです。)

産業用ロープアクセスはセミスタティックロープを使用します。(但し、ツリークライミングでよく使用されるのはセミスタティックロープではありません。) ロッククライミングに使うダイナミックロープ(いわゆるザイル)を使用しているとよく思われるんですが、そんなことはありません。

このセミスタティックロープとダイナミックロープの違いからいろいろなものが見えてきます。

この二つの違いは、簡単に言うと、ロープに荷重がかかった際の伸び率にあります。ダイナミックロープはよく伸び、セミスタティックロープはあまり伸びません。これは実際の用途を考えるとよくわかります。

ダイナミックロープは、ロッククライミング中の不慮の墜落時に体を確保するものです。いわば命綱であり、バンジージャンプのゴムとほぼ同義です。ロープが伸びる事で身体にかかる墜落衝撃荷重を緩和します。

セミスタティックロープは、墜落を想定していません。作業中はいつでもロープにテンションがかかっている状態をキープするので、墜落したくてもできないともいえます。そして伸び率が低いので登攀・下降が行いやすく、作業効率があがります。ゴム棒を登るのと鉄棒を登るのでは、どちらが楽かという話です。

他にも耐久性や取り扱いの容易さに違いがありまして、そんなこんなで産業用ロープアクセスではセミスタティックロープを使用しています。

セミスタティックロープより更に伸び率の低いスタティックロープというのもありますが、実際はセミスタティックロープを指している場合がほとんどです。

まさにスタティックロープとなると、素材にポリエステルを使用しているロープしか私は知りません。普通セミスタティックロープはナイロン素材なのですが、ポリエステル素材の方が繊維として伸びにくいからです。スターリン社とニューイングランド社から発売されています。

で、ツリークライミングで使用されるロープですが、非常にややこしいです。。スタティックロープやダイナミックロープは、カーンマントル構造でできています。それに対しツリークライミング用ロープとして発売されているロープのほとんどが、16ストランド構造かダブルブレイド構造でできています。素材はポリエステルがほぼすべて。伸び率も約2~3%前後と非常に硬質です。つまり構造が全く違います。

とは言え、スタティックロープとツリークライミング用ロープの運用上の違いはほとんどありません。多少の差はありますが、気になる方はこちらの記事を参考にしてください。

注意したいのが、墜落の危険がある場合は迷わずダイナミックロープを使用しますそして地上にビレイヤーを配置します。つまり墜落の危険がある場合はロッククライミングの手法で登る訳です。ビレイヤーってのはクライマーが墜落した際にロープを制御して制動確保を行う人員です。墜落の衝撃を劇的に緩和します。樹の根本あたりに設置したスリングとダイナミックロープを結束するなんて、私は恐くてできません。

ちなみに私はYALEのBLAZEを愛用しています。値段も若干安いですし、ツルッツル滑ってくれて登高が楽チンです。Blazeの記事はこちらです。

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