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2010年1月の17件の記事

2010年1月30日 (土)

ヨーヨーシステムを想像してみる(11/01/24追記あり)

(11/01/24追記:補足を加えました。赤字の部分がそうです)

今日はヨーヨーシステムについて書いていきます。SRTの登攀・下降手法です。

ちなみに私は実際に試した事ありません!ところどころ想像で書きます。そして近々実際に試してみて今回の想像との相違を思い知ろうという、非常にハタ迷惑な今回の記事です。

まず下画像をご覧ください。これがヨーヨーシステムの基本セッティングです。

グリグリの下についているカラビナ(OKスクリュー)がハーネスに接続します。しっかり言うとハーネスのEN813に適合しているアタッチメントポイントに装着します!さらにハンドアッセンダーのロワーホール(ロープに隠れてみえませんが…)にカウズテイルを装着。これでセルフビレイ2点です。(カウズテイルもセットするかどうかは一概にどちらがいいか言えません。私は下降器の操作に慣れているのでカウズテイルはセットしない派です。)

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↓で、ハンドアッセンダーに取り付けているのはフットループ(手に持っている黒いウェビングっぽいやつ)と…

R0015430_s

↓カラビナはDMM「リボルバー」。プーリー付カラビナです。DMMの変態っぷりが遺憾なく発揮された名作だと思います。カラビナとプーリーを別個用意してもいいんですが、リボルバーの方が便利だと思います。どうせギアループ取り付け用のカラビナはいるし、リボルバーは「最もロープ脱着のしやすいプーリー」のひとつだからです。命にかかわるところじゃないですしね。それにいい値段はしますがカラビナとプーリー買ってたら同じような値段になるかと。(本来はカラビナとプーリーをハンドアッセンダーのアッパーホールに装着します。理由は「下降器との距離を稼げる = 1回の動作での登攀距離が伸びる」からです。ただセットに時間がかかります。私はちょい登りで使うくらいなので、登攀距離よりも時間を優先する為、このようなセット方法を用いています。)

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で、下降時はどうするか。グリグリをハードロックした後にリボルバーからロープを外し、さらにハンドアッセンダーを外します。すると…単純にグリグリだけでぶら下っている状態になりますね。あとはハードロック解除後、普通にSRT下降するだけです。

結局のところですね、これはSRTの下降システムで行う「登り返しシステム」と全く一緒です。ペツルの下降器「ID」の取説pdfを見てください。ここの9番に書いてあるシステムにプーリーを追加してロープを折り曲げたら、ヨーヨーシステムになります。

だから「登り返し」が可能な製品ならグリグリと交換可能です。例えば、ペツル「ストップ」「ID」とかアンスロン「ローリー」とか。アンスロン「ダブルストップディッセンダー」はヨーヨーシステムにはダメです。あれは基本的に下降しかできないはずです。

ストップは登攀方向のロープの流れが悪い(内部でロープが二回蛇行する)ので、このシステムには不向き。IDかローリーの選択になるんですが、ローリーの方が機器が小さくて使いやすいと思います。ローリーとIDの比較に関しては『ガラス屋職人』マーヴィンさんのブログが非常にわかりやすいです。

私はグリグリを下降器に使用するのは反対です。グリグリは制動がかかるのが遅い。だから「カックンカックンする」ってよく言われるんだと思います。そんな訳で私がもしヨーヨーシステムを本気で採用するなら、下降器は「ローリー」を使用します。(この記事を書いた後、ペツルからRIGが発売されました。ローリーよりRIGの方が「ロープセット時にうっかり落とす可能性を減らせる」という点で優れていると思っています。このふたつ、サイドプレートの開け方が違うんですよね。)

あと、下降器とハーネスを接続するカラビナはペツル「フレイノ」が便利です。下降時に威力を発揮します。制動力の調整が楽ですし、ソフトロックが簡単に行えます。初心者であればあるほど導入をおススメします。(ただしフレイノはツイストロックです。ツリーワークに使う場合、ANSI Z133に適合していません。注意してください。便利なんですけどねー。)


要はこれ3倍力システムです。でも3倍力システムなのが重要ではない気がします。だってロープを登る原動力は「フットループに立ちこむ」動作です。

その補助として腕の力も利用したい、ロープを繰り上げる動作(IDの取説にのっている方法)より、引き下げる動作(ヨーヨーシステム)のほうが楽、だからプーリーをかます。その副次的産物として3倍力システムになっている。っていう方が本音じゃないでしょうか。

だからこのシステムの肝は「登攀が楽」じゃなくて「登攀システムから下降システムへの移行が簡単に行える」事だと思います。確かに普通のSRTシステムはこの移行が手間ですし、方法を知らない人がやると非常に危険です。

でも、だからといって普通のSRTができない人がヨーヨーシステム使うのは大反対です。せめてSRT下降方法・ハードロック方法を習熟していないと登攀後に泣きを見ますよ。

例えばペツル「ストップ」とYale「ブレイズ」の組み合わせでは、下降時に手を離すと勝手にズルズルと落ちていきます。グリグリで実際に試した事はないですが、おそらく滑るのではないかと。ハードロック方法を知らなかったら、パニックになると思います。セルフブレーキ機構はセルフストップ機構ではないのをわかってください。たとえ手を離して動かない場合でも、それはたまたま運がいいだけと思うべきです。

という事で、ヨーヨーシステムでした。安易な導入は厳禁です。今回写真をあまり撮っていなかったので、詳しい手順に言及しませんでした。今度試した時にパシャパシャ撮ってきて、写真付きで紹介したいと思います。…いつ時間がとれるかわかりませんが(汗)

(SRTだけでなく、DdRTでもヨーヨーシステムは可能です。詳しくは木挽き屋さんのこちらの記事をご覧ください「今日の山羊座は最悪なんだって?(YoYoInDRT イラスト追加)」。)

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2010年1月29日 (金)

EN361とフォールアレストシステム

前回に引き続きEN規格の話です。今回はEN361を取りあげます。

まず先に「フォールアレストシステム」について知っておいた方が話がわかりやすいので、簡単に説明します。

[フォールアレストシステム]
フォールアレストシステムってのは、墜落を止める為にそれ用のPPE(個人保護器具)を組み合わせて構築したシステムの事です。逆に言うと、墜落の危険がある時はフォールアレストシステムを採用しなくてはいけません。アンカーより上に腰をあげる時も採用する必要があります。詳しくはアルテリアの技術情報から「フォールアレスト」をご覧ください。

墜落を止める、と書きましたがただ止めるだけではありません。墜落時の衝撃に耐えうる強固な耐荷重と、衝撃を緩和する能力が求められます。一個の器材でまかなうのでなく、複数個の器材を組み合わせる事になります。

で、このフォールアレストシステム全体を定めているのがEN363。え、EN361じゃなくて?はい、そうです。

[EN361]
EN361は「フォールアレストシステム(EN363)に対応したフルボディーハーネス」を定義しています。私は「フォールアレストシステムに使用できるハーネス」を定義しているのかなと思ってたんですが、規格の段階でフルボディー必須でした。なんだか変な納得をしました。そりゃシットハーネスはフォールアレストに使えんはずだわ。

[EN規格のタイトルの読み方]
ここでちょっとEN361(フルボディーハーネス)の規格のタイトルを見てみましょう。Standard Directのサイトから引用しています。どこから引用しても一緒ですが。

EN361:「Personal protective equipment against(対抗する) falls from a height. Full body harnesses

この文章の読み方ですが、前半が使用用途、ピリオドから後ろが対象名です。また前半部がこの文章と同じ場合、その規格はフォールアレストを想定しています。

前半部を直訳すると「高所からの墜落に対抗するする個人保護器具」。Personal protective equipmentはPPEの事です。で、後半は規格の対象。例えばEN363(フォールアレストシステム)なら「Personal~. Fall arrest systems」となります。簡単でしょ。

[フォールアレストに対応するEN規格いろいろ]
以下にフォールアレストシステムにかかわるEN規格を列挙します。例記している器材はすべてペツル製です。それぞれ取扱説明書pdfにリンクしています。

・EN353-2 「ロープ用のフォールアレスター」 ex.アサップ
・EN354  「ランヤード」 ex.ジェーン
・EN355  「ショックアブソーバー」 ex.アブソービカ
・EN361  「フルボディーハーネス」 ex.ニュートン
・EN362  「コネクター」 ex.オーケー トライアクトロック
・EN363  「フォールアレストシステムについて」
・EN364  「テスト方法」
・EN365  「取扱説明書、メンテナンス、修理、定期点検、マーキングの要求」
・EN795  「アンカー、必要条件とテスト」

…だいたいこんなもんでしょうか。例記以外でも規格に適合している製品は多いので、一度ペツルのワークソリューション製品を見てまわってください。製品を選択後「スペック」を表示すると、適合しているEN規格がわかります。

EN365についてですが、こんな説明サイトを見つけました。ってか私たちが遭遇しそうなEN規格が列挙されている!これは便利!

で、ですね。以上を読んだうえでペツル「ナバホボッド」の取扱説明書pdfを読んでみてください。なんだか今までより深いところまで読み解けた気分にならないでしょうか?私はうれしくなるくらいに理解が進みました。EN規格なんてもう恐くないぜ!!

[チェストハーネスと併用して]
シットハーネスでも、チェストハーネスと併用することによりEN363に対応したフルボディーハーネス化ができる種類があります。どんな組み合わせでも可能って訳ではありません。

例えばペツルに「トップ」(取説pdf)っていうチェストハーネスがあります。これと組み合わせた際にEN363に適合するのは「ナバホシット」「ナバホシット ファスト」「ファルコン」「ファルコン アッセント」の4種類のみです。セコイアSRTは「トップは装着できるがEN363に適合しない」です。つまりセコイアSRTはフォールアレストシステムに組み込めません。


[今日のまとめ]
結局のところ、フォールアレストシステムに使用できるハーネスはEN363に適合したフルボディーハーネスだけです。あと言い忘れていましたが、フルボディーハーネスの中でも「胸部」「背部」のD環のみがEN363に適合します。これ重要です。

気になっている点がひとつ。EN規格のタイトルはすぐに見つかるんですが、肝心の内容がわからないんですよね。具体的にどんな性能を保障しているのかがさっぱりわからない。

この辺り一番参考になるのはペツルの説明書です。が、ひとつひとつ書きだすとすごい文章量になりますしアルテリアは無断転載禁止ですので、皆さんそれぞれ調べてみてください。ここまでわかれば、あの説明書の文章を読んでも理解しやすくなっているはずです。ペツルの説明書ってイラストばっかみてしまうんですよね…

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2010年1月28日 (木)

EN358とEN813について(0811追記あり)

(02/17追記)以前の追記で「シットハーネスは0.5mまでの墜落を許容する」と書いていましたが、誤解を生む表記だったので補足説明をしています。「フォールアレストシステムとして使用する場合、0.5m以上の墜落の危険がある場合はEN363に適合したフルボディハーネスを使用する事」←これが正確な文章です。詳しくはこちらの記事を読んでください。

(03/05追記)EN813について、「誤解を恐れずに言えば、一本吊り用」と書いていましたが、本当に誤解されそうなので記述を変更しました。追記だらけで読みにくいので近々この記事は完全に書き換えようと思います…。重要な事を詰め込みすぎてしまいました。反省。

(08/11追記)更に追記です。コメントにて「トップorトップクロールとセコイアSRTを併用することにより、EN361適合フルボディー化が可能」との情報をいただきました。ペツル本国サイトを見ると確かに記載があります。やったー!詳しくはコメント欄をご覧ください。
あと、実はセコイアSRTのブリッジはEN358にも適合しております。本文の記述を変更しました。



(元記事ここから)
産業ロープアクセス用のハーネスは大概「EN358」と「EN813]に適合しています。

このEN規格とは欧州圏(EU)の統一規格でして、日本で言うとJIS規格みたいなもんです。

CE”マークを皆さんも一度は見たことがあると思いますが、これは「この製品はEN規格に適合していますよ」っていう事を表しています。なんでもEN規格に適合した製品は欧州圏を自由に流通できるらしく、メーカーにとって非常に重要な意味を持っています。詳しくはこちらをどうぞ。

で、このEN規格ですが、私たちが出くわす項目だけでも非常に種類が多いです。しかもEN+数字でしか書かれていない上に、どんな規格なのかあまり説明もないもんですから覚える気がおきません。私はおきませんでした!

でもこのままじゃいかんよなーと思いなおしまして、EN規格について調べていきます。


それでは今回の本題。「EN358」と「EN813]についてです。規格を厳格に捉えた記述をしていきます。

例としてセコイアSRTを見ながら説明します。まずは下画像を見て、各部の名称を知ってください。アルテリアのセコイアSRTの取扱説明書pdfを見ていただいても結構です。この中で、サイドD環とリングアタッチメントブリッジ(以下:ブリッジ)がEN358に適合し、センターアタッチメントポイントとブリッジがEN813に適合しています。

Sequoiasrt1

[EN358]
EN358ってのは「墜落予防及びワークポジショニング用の個人保護器具。ワークポジショニング用のベルト、レストレイン、ワークポジショニングランヤード」の規格です(こちらを参照してください)。誤解を恐れずに言うと、安全帯とU字吊り胴綱の規格です。EN358はU字吊りが可能なワークポジショニング・ベルトを規定しています。

セコイアSRTではサイドD環とリングとブリッジが適合しています。ここにペツル「グリヨン」やART「ポジショナー」を装着して使用していい訳です。ただし、セコイアSRTの取扱説明書pdfをみてもらってもわかる通り、必ずペアで使えよ!!といっています。ペアとはリングを使うならリング2個を同時に使えよ、一個だけでの一本吊りは禁止だぞ!という事ですね。「リング1個とD環1個」みたいな組み合わせも禁止です。

また先ほど記述したように、このEN358にはポジショニングランヤード(フリップライン)自体も含まれています。なのでペツル「グリヨン」の説明書を見たらやっぱりEN358に適合しています。つまりこの規格はポジショニングランヤードと、それを装着するハーネスのアタッチメントポイントの両方を含む訳です。

あと、レストレインってなんじゃ?と思われた方がいらっしゃると思います。レストレインは「拘束」っていう意味です。ビルの建築現場などで、作業者が墜落危険箇所までいかないように、一定の長さのランヤードで彼の行動範囲を狭めます。犬を鎖につなぐようなもんです。レストレイン等についてはペツルの技術情報「ワークポジショニング」に詳しいです。この記事を書くにあたって私も不安になり、ちょいと調べていたら車のヘッド・レストってヘッド・レストレインの略なんですって!てっきり休憩(レスト)の方だとおもってました(詳しくはこちらのブログを参照ください)。また一つ賢くなってしまった!

ちなみにレストレインは実際の墜落には何の役にも立ちません。あくまで「墜落を未然に予防する」事が目的です。レストレインの意味を理解したらわかる事です。墜落してその衝撃荷重があなたの脊椎を破壊しても文句言えません。

またEN358はフォールアレスト機器(例:ペツル「アサップ」)を装着する事も想定されていません。U字吊りができる→U字吊りしかするなよっ!!ということです。もし一本吊りで使用したりフォールアレスト機器を装着していいなら、それぞれの規格にも適合しているはずですから。


[EN813]
こちらは「墜落予防用のPPE。シットハーネス」の規格です。詳しくはこちら。基本的には“EN358”と同じようなもんですが、こっちはアタッチメントを単体で使用します。

このEN813に適合するアタッチメント(D環)こそが、ロープアクセスの根幹を担う役割をします。メインロープにぶら下がる時はここを使う事になります。逆に言うと、エイト環やストップなどの下降器を使う時や、ペツル「ジェーン」で自己確保を行う時はEN813に適合したアタッチメントポイントしか使えません。

そしてこちらもフォールアレスト機器は装着できませんし墜落を想定していません。そしてセコイアSRTが適合しているEN規格はEN358とEN813の二種だけです。これがどういう結果を生むのかわかりますでしょうか?

つまりセコイアSRTを使用している以上、墜落時の衝撃を緩和する対策も講じられないし、バックアップラインも作成しようがないということです。絶対墜落すんなよってEN規格さんは言っておられるのです。

とか言いながらセコイアSRTの説明書によると、EN358は0.5mまでの墜落は一応許容しているみたいですが…それを裏付ける資料が見つからない(泣)と思いきやTreeMotionの説明書にも記載がありました。こちらでは「シットハーネスは0.5m以上の墜落は許容しない」とあります。ちょっと意味合いが違いますね

(01/31追記) シットハーネス自体が0.5mまで墜落を許容しています。正確に言うと、0.5m以上の墜落の危険がある場合はフォールアレストシステムを採用する必要があります。詳しくはペツルの技術情報「墜落とフォールアレスト」をご覧ください。
(2/14追記) 
↑の文章ですが、じゃあ0.5mならいつでも墜落していいのかというと、さにあらず。フォールアレストシステムとして使用する場合、0.5mまでならシットハーネスでいいよって事です。
ロープにぶらさがった状態(ワークポジショニング)で0.5m墜落していいよって話じゃありません。0.5mの墜落でも充分死ねます。落下係数がわかっていれば何故かわかるはずです。

(08/11追記) 上記の0.5m墜落問題ですが未だに納得いく説明ができません。とりあえず「シットハーネスはわずかな墜落も禁止」と考える方が絶対ベストです。


[今回のまとめ]

長々と書きましたが、実はセコイアSRTの取扱説明書pdfを読んだ方がわかりやすいです。是非一度熟読してみてください。他メーカーのハーネスを使っておられる方も是非。

あと誤解のないように言っておきますが、セコイアSRTだけでなく、すべてのシットハーネスが墜落を許容しません。シットハーネスはロープ等にぶらさがった状態をキープする必要があります。ワークポジショニング・ハーネスと言われる所以です。自分を確保してくれているロープがたるんでいたらダメですよ。

墜落時を想定したハーネスが欲しいなら初めからフルボディーハーネスを買うか、フォールアレストに対応したチェストーハーネスを買って、シットハーネスをフルボディー化する必要があります。ちなみにセコイアSRTはフルボディー化できません。(追記:フルボディー化が可能になりましたー!)。ツリークライミング用ハーネスで言うと、バッキンガムのハーネスがフルボディー化できるくらいです。

セコイアSRTはこういう資料が簡単にみつかるだけ非常に良心的です。説明書にも詳しく記載がありますし何よりわかりやすい。だから私はペツルが好きなんですし、信用して命を預けられるんです。

ニュートライブとかバッキンガムもホームページに規格適合の記載はあります。ANSI規格に適合しています(ANSIはアメリカの国内規格。ウィキぺディアの記載を参考にしてください。)果たしてどのような規格項目に適合しているのか。EN規格を先に知りたいので調べませんが、墜落は絶対許容していないはずです。

最後にペツル以外のギアメーカーに言いたいのですが…「D環の破断荷重くらいサイトのどっかに書いおいてくれよ!!」

次回EN361について書こうと思います。フォールアレスト/フルボディーハーネス用の規格です。

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フリクションセーバーいろいろ(4/24追記あり)

(4/24追記:この記事を書いた当時から考えが変わってきたので記述を結構変えました。特にハウススリープ。かなり使い勝手がいいんじゃね?と思い始めています。)

--元記事ここから‐‐
前回にお伝えした通り、今回はいろいろなフリクションセーバーを見ていきます。

ちなみにフリクションセーバーですが、ツリーセーバーと言ったり、カンビウム・セーバー(cambium saver)と言ったりします。カンビウムとは樹木の形成層の事です。もしセーバーを使わないとかなりの傷を負わせてしまいます。ツリークライミング時には必ず使用するようにすべきです。

・ホースタイプリンク
上記リンク先の製品はレザーでできたタイプ。海外の通販サイトではこれをCambium Saverとよく言っています。私も持っていますが使った事がありません(汗)。導入方法は簡単です。TCJさんの通販サイト「過去のグッズ」内の[レザーフリクションセーバー]のイメージ2で確認できます。

こいつの欠点はフリクションが効きまく事。たぶんナチュラルクロッチと大して変わらないでしょう。

アウトドアショップKさんで売っているハウススリープタイプもあります。こちらの方がレザータイプより間違いなく使いやすいと思います。SRTのトップアンカーにフリクションセーバーを導入するならハウススリーブが一番簡単で便利です。

・2リングタイプリンク
私が普段フリクションセーバーって書くのはこれの事です。リングセーバーとも言います。

スリングの両端に大小のリングがついています。回収時は「大リングは通るけど小リングは通らない」ようにロープ末端を細工します。ロープにノットを作るなりスクリューリンクをかますなどして、うまい事回収する訳です。私はボールタイプ(こちら)を前に買いました。正直なところホームセンターのスクリューリンクで充分いけます。

バッキンガムのリングセーバーにはリング部の素材がアルミ製とスチール製の2種があります。実際のところ私は違いがよくわかっていません。バッキンガムによるとアルミの方が放熱性と軽量性を備えていて、スチール製は強度があるらしいです。私が持っているのはアルミ製です。

TCJさんのとこで売っているアスピリン社のやつはスリングが柔らかい素材でできている上に大リングを小リングが通るのでなかなか使い勝手が良さそうです。

遠隔導入方法は前回お伝えした通り「Tree Climber's Companion」にのってます。ペツルの「ツリースビー」の取扱説明書にも書いてあるのでよかったら見てください(こちらpdf)。バッキンガムのサイトにも説明がありますがちょいわかりにくいです。(Friction Saver Guide pdf)。

個人的にこの手のフリクションセーバーは、「フリクションセーバー・プルージック」も一緒に導入した方が良いと思います。これはフリクションセーバーの長さを可変できるようにするものです。幹にぴったり巻きやすくなって非常に便利です。当ブログでも紹介しています(こちら)。

私がお勧めするのはシェリルのこれ。はじめからプルージック付きでお値打ち価格です。バッキンガムの方がスリングがしっかりしてそうで安心感ありますが、結構いい値段になっちゃうのがネックです。

フリクションはそれほど感じません。間違いなくナチュラルクロッチより楽です。

・ART 「Rope Guide」リンク
我が愛しのロープガイド。ARTのサイト内紹介ページはこちら。当ブログのこちらの記事でも紹介しています。アジャスタブルフリクションセーバーにプーリーがついて、更にショックアブソーバー付というファンキーなやつです。

アジャスターから伸びている二本のスリングがありますよね。プーリーがついている短い方がメインで、プーリーを大リングの中に通して使用します。ロープはそのプーリーと長い方のスリングの先についているローラーみたいな金具を通します。

長い方のスリングはショックアブソーバーになってまして、万が一の墜落時にも衝撃荷重を軽減してくれます。この機能がついているフリクションセーバーはロープガイドくらいしかしりません。

また金具はフリクションセーバーの小リングと同じ要領で回収時に使用します。とは言え、なんだかとてもややこしいようですが。「プーリーが大リングをうまく抜けてくれるのか?」と疑問です。その為、ARTでは「ダブル・スナッパー」を一緒に使用したら撤収が楽でおススメだよーと言っていますが、これはこれでよくわからない。ARTの製品は実際に触ってみないとわからない事が多いです。

フリクションはプーリーのおかげで大幅に低減します。また本体スリングも3mあるうえにアジャスターがついているので、「頭上の枝にこれをひっかけてから目の前でDdRTを組み、その後アジャスターを動かせば…」楽しいことができそうです。

ただし遠隔導入は不可能です。一度樹上に登ってセットする必要があります。これをどう見るか…難しいところです。

・バッキンガム 「BuckBlocks」リンク
シェリルではMagblock って名前ですね。バッキンガムの本家ページはこちら。バッキンガムにしては気合の入った説明書pdfもどうぞ。ちなみにリギング用のものもあります。

これって要はスリング+プーリー2個です。付加要素としてふたつのプーリーがマグネットでくっつくようになっています。しかしながら値段を考えると私なら間違いなくロープガイドを買うよなぁと考えてしまい調べる気になりません(汗)。たぶんこのマグネットがいい味を出すんでしょうね。…ん?リギング用はもしかするとすごく便利かもしれませんよ、これ!

フリクションは大幅に低減するでしょうし、また撤収方法も普通のフリクションセーバーと同じなのでそこにも価値を見出せます。決して悪いものではないです。

【最後に】
だいたい普通に購入できるのはこの4種類だと思います。2リングタイプが一番選択肢が豊富でしょう。

何にせよ、DdRTで木登りをするなら何かしらのフリクションセーバーは必須です。少なくともハウススリーブはギアバッグに入れておくようにしましょう。

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2010年1月26日 (火)

ナチュラルクロッチとフォルスクロッチ

今回はナチュラルクロッチとフォルスクロッチについて見ていきます。

DdRTを行う場合、樹上でクライミングラインをターンさせる必要がありますよね。

この時、枝に直接ロープをかける事を「ナチュラル・クロッチ(Natural Crotch)」、フリクションセーバーを用いてロープをかける事を「フォルス・クロッチ(False Crotch)]と言います。

クロッチ(Crotch)とは木の股の事です。つまり枝元。フォルスクロッチは直訳すると「偽股」です。

Img_0017

[ナチュラル・クロッチ]
ナチュラルクロッチのメリットは道具がいらない事です。また、最初の設定時にもスローラインに直接ロープを結べばいいだけなので簡単です。撤収時もロープを引っ張りこめばそれで終わり。

デメリットは、ロープが樹に直接あたるので木の表皮を傷つけます。ロープもかなり汚れます。また樹種によっては摩擦力が結構働くのでロープの繰り出しがスムーズに行えず登攀・下降時に苦労します。
また、ロープを引っかけるための枝がないとどうしようもありません。

Img_0018


フォルス・クロッチ]
フォルスクロッチですが、まずデメリットから。道具が必要になってきます。様々な種類のフリクションセーバーがありますが、これは次回に紹介します。また、スローライン後の時点からフリクションセーバーを導入しようとすると、ちょっとややこしい事をする必要があります。これはTree Climber's Companionで紹介されているので割愛します。撤収時もロープにノットを作るか引っ掛け用のギアをつけてないと、フリクションセーバーだけ樹上に残っちゃう危険があります。あれはすごく哀しいです。

メリットは、どのフリクションセーバーを導入するかによって変化しますが、表皮を傷つけない事は共通します。これは非常に大事な事です。また、枝がなくても幹に巻きつける事でどこでも設定可能です。摩擦力問題はフリクションセーバーしだいです。
あと、自分の動きに追従してフリクションセーバーの支点がある程度動いてくれます。


[吉井フリップ式フォルスクロッチ]
まあなんじゃかんじゃ言いながら、私はほとんどフリクションセーバーを使用していません。バッキンガムの奴を持っているんですがどうも使う気にならない。

実際のところは、最初はSRTで登っちゃって、樹上で下図のようなフォルスクロッチを作っています。

Img_0019

メリットは、プーリーのおかげで登攀・下降にストレスがない事!プーリー最高です。ちなみに私はここにペツルの「フィックス」を使います。固定式プーリーの方が設置する時の手間が少ないからってだけですが。支点を変更したい時は、別スリングをその場所にかけてからセットごと移動すればいいので気楽です。

デメリットは多いです。地面まで下降後の解除は不可能です。私はいつも作業終了後に設置点まで登り返してセットを回収しています。その際、下降はDRTかSRTで降りています。また、これを設置する時は枝の上に立っていないと大変です。つまり一番下の枝にこれは設置しにくいって事です。いや、できない事はないですけど…

ちなみにスイベルは必須ではありません。現に私もスイベルを買ったのが最近なので、実は実戦で使用した事はありません(汗)。ただ、作業をしているとロープがぐるぐるとよれちゃう事が結構多いので、非常に有効だと思います。

あと、最初にSRTで登るのは訳があります。SRTはロープが移動しないので木を傷つけないですし、しょっぱなの登攀は距離がある事が多いので、SRTだと楽です。

また、トップアンカー(ロープがかかっている木の股)と自分の間のロープが直線で結ばれていたらいいので、枝をかわしやすい。イマイチ言葉で説明しにくいのですが、イラストで見たら一目瞭然なので、また後日記事にしたいと思います。

閑話休題。で、このフリップ式フォルスクロッチですが、これを買えば代用できます。A.R.T.の「Rope Gude」です。代用どころかこれなら地面から回収可能です!しかもアジャスタブル機能付き!調べれば調べるほど欲しくなる逸品です。


という訳で次回はいろいろなフリクションセーバーを見ていきます!!

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2010年1月25日 (月)

ロープの素材について

前回はロープの構造について調べましたが、今回はロープの素材について見ていきます。

今回の記事を書くにあたっていろいろなサイトを見たんですが、記述にいまいち統一性がなく困りました(汗)。また、私は繊維素材について全くの素人です。記事に間違いを含んでいる可能性があります。ふーんこんなもんなんだー、くらいに見てやってください。


①ポリエステル
クライミングライン用ロープ、リギングライン用ロープともによく使用されています。ナイロンより伸縮性が低く、耐摩耗性と強度もこちらのほうが優れています。またロープが濡れても強度が低下しません。耐UV性能にも優れています。手触りもよく、ノットも作りやすいです。融解点約250℃。

②ナイロン
ポリエステルと比べて伸縮性が高いですが、耐摩耗性、耐UV性は劣ります。濡れると強度は20%ほど低下します。ほとんどのカーンマントル構造ロープはナイロン製です。胴綱もナイロン製。アーボリスト用のロープとしてはあまり使用されず、たまにポリ/ナイロンの混紡で使用されるくらいです。融解点約240℃。

③ポリプロピレン(PP)
いわゆるPPロープ。水に浮きます。耐UV性と耐摩耗性に難あり。耐薬品性に優れています。融解点約160℃。

④ポリエチレン(PE)
トラロープがこれです。水に浮き、耐UV性に優れます。耐摩耗性も優れますが、表面はツルツル。融解点約125℃。

⑤アラミド
テクノーラ(帝人)やケブラー(デュポン)、ノーメックス(デュポン)がこれ。耐熱性に非常に優れています。消防服に使われたりします。ですが、耐UV性が非常に弱く、耐摩耗性も弱いのでダブルブレイドの芯ロープに使用したり、他の繊維素材と混紡して使われます。プルージックコードによく使われています。融解点約500℃。

⑥HMPE
スペクトラ(ハニーウェル)やダイニーマ(東洋紡)。非常に軽いです。さらに高強度で耐摩耗性にも優れます。が、耐熱性が非常に低い。これを用いたロープは表面が非常にツルツルで、ノットが作りにくいです。融解点約140℃。

⑦LCAP
ベクトラン(クラレ)がこれ。高強度で耐熱性に優れます。耐UV性に劣る為、ダブルブレイドの芯ロープに使われます。特徴を生かしてプルージックコードでよく使われています。融解点約330℃。


[総評]
細かすぎてだからどうしたっていうような記事ですね、これ。とは言え、ポリエステルとナイロンの違い、⑤番以下のハイテク素材の名前を覚えておけば、いつか役に立つかもしれません。

個人的な感想ですが、アーボリスト用のロープにポリエステル素材を使う理由は「何となく]ではないかと。もちろん、ポリエステルの方が耐摩耗性に優れていますし、耐熱性も強いみたいですからアーボリスト用に向いているんです。が、それほどナイロンと比べて優位にあるように思えないんですよねー。どうもロープメーカー主導に思えて仕方ない。

このポリエステル問題について何か知っておられる方がいましたら、ちょっとした事でも結構ですので良ければご教授ください!!

あと、ハイテク素材について。アラミドとLCAPがプルージックコード、HMPEはダイニーマスリングとアムスティールに使われています。それぞれに強力な長所と短所があり、うまく特徴をとらえた形で使用されているのが面白いですね。

ただ気になる点が一つ。アラミドとLCAPですが、どちらも耐UV性が低いからダブルブレイドの芯ロープに使うでしょ。プルージックコードに使う際、シースも耐熱性ないとダメなのにこの辺どうなっているんでしょ?混紡する事でカバーしているんでしょうが…今回は調べきれなかったんですが、次の機会にはプルージックコードそれぞれについてもうちょっと詳しく見てみたいですね。


[今回の記事の参考文献、参考サイト]
SherrillTree 「2009 Mater Ctarog」
Samson:「Fiber Characteristics and Rope Construction 」(PDFです)
ゆうこうマリン株式会社:「ロープの素材」「ヨットロープ素材
株式会社クラレ:「ベクトラン
東洋紡:「ダイニーマの特徴
デュポン(株):「ノーメックス繊維
帝人テクノプロダクツ:「テクノーラ
Honeywell:「Spectra Fiber

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ロープ構造の種類(02/01追記あり)

前回はロープの構造の基礎知識を紹介しました。今回はロープ構造の違いからくる特性の違いを見ていきます。

ええーい!こんな資料見つかるかーい!!と言いたいところなのですが、シェリルのカタログに載ってます。個人的には複数の資料を読み説いて記事を書きたかったのですが、今回はシェリルのカタログに頼りきります。

以下、太文字は「SherrillTree 2009 Master Catarog]のp.2に書いてある[ARBORIST ROPE CONSTRUCTION TYPES]の記述を日本語に意訳したものです。括弧内の文字は個人的感想です。


3-Strand(3ストランド)
撚りロープは摩耗に強いですが、クライミングロープとして使うのはナンセンスです。表面がでこぼこだし、テンションをかけた際にロープが回転する傾向にあります。ナチュラルクロッチ・リギングに適しています。
(ツリーマスターとか三つ打ちクレモナロープがこれですね。値段の安いロープが多いです。リギング用でしょう。)

Solid Braid(ソリッド・ブレイド)
12本の太いストランドで構成されたアーボリスト用のソリッド・ブレイドは、テンションがかかってもロープが円形を保つようにタイトに編み込まれています。が、そのせいでアイ・スプライスを作る事はほとんど不可能です…グリズリースプライスが登場するまでは! 他の編みロープよりねじれにくい傾向にあります。
(ソリッドブレイドのロープはあまりありません。知っておくことは重要だと思います。)

Hollow Braid
(ホロウ・ブレイド)
これも12ストランドですが、かなり緩いテンションで編みこんで、ロープの真ん中を中空のようにしています。これは簡単にスプライスできるようにするためです。スリングやフィックスロープには最適ですが、クライミングラインやリギングラインには使えません。表面が荒く、ひっかかったりほつれやすい為です。
(ダイニーマ素材のロープで使われています。アムスティールもこの構造です。)

16-Strand
耐摩耗性に優れています。分厚いシースと細いコアによって構成されており、このコアはロープの結びやすさ、テンション下での円形保持能力に貢献しています。分厚いシースはロープの強度を高めており、この結果、16ストランドロープはクライミングラインとして広く使われています。

(13㎜以上のクライミングライン用ロープはだいたいこれです。という訳でこの構造を採用しているロープは多いです。)

Double Braid(ダブル・ブレイド)
編みロープの中に編みロープが入っている構造です。プーリー内やブレーキドラム内などの強力なテンション下でもロープの円形を保ちます。基本的にコアとシースのどちらにも同じように荷重がかかります。リギングライン用に最適です。 シェリルにはタイトに編んだ「SuperBraid」(NewIngland製)と、緩く編んだ「StableBraid」(Samson製)があります。
SuperBraidはナチュラルクロッチ時の汚れに非常に強い耐性があり、StableBraidはスプライス可能で、アーボリストブロック等と併用する際にはこちらがベストです。All have a eurathane coating and wear equally well.
(←うーん、英訳できず…何らかの表面コーティングなんでしょうが…)
(13㎜以下のクライミングライン用ロープ、及びリギングライン用ロープによく採用されています。強度が出しやすいんだと思います。)

Kernmantle(カーンマントル)
シースはタイトに編まれており、コアを保護します。コアは荷重の70%まで受け持ち、ストランドは編まれていません。使用用途に応じて、伸縮性を付加する為にコアを緩くツイストしている場合もあります。いろいろな用途に使えますが、この構造のアーボリスト用クライミングラインは”cover dependent kernmantles”とみなされます。
(すべてのダイナミックロープ、スタティックロープはこの構造です。)

(引用終わり)


ここで注目していただきたいのは、ダブルブレイドとカーンマントルにおける「シースとコアの役割の違い」です。

カーンマントルの場合、シースは基本的にコアの保護が目的で、荷重はコアが受け持ちます。これに対してダブルブレイドは、シースとコアの両方に同程度の荷重がかかります。この差は覚えておく必要があります。

あと、疑問に思ったんですが、ダブルブレイドのロープをスタティックロープって言っていいんでしょうか?や、スタティックロープはカーンマントル構造のロープの一種を指す気がしてきまして…うーん、わからない

(02/01追記 ダブルブレイドも広義のカーンマントルに含まれる様です。Yale「Blaze」がEN1891classBに適合していました。もちろん狭義のカーンマントルとダブルブレイドは別物です。)

だいたい、クライミングラインにカーンマントルを使わない業種って私たちだけのような気がします。何故かナイロン素材じゃなくてポリエステル素材好きですしね。これがロープメーカー主導で広まったことなのか、アーボリストが自らポリエステル素材を選んだのか…ここが重要ですよね。

なんせとりあえずですね、今回の記事はあまり鵜呑みにしないでください!誤訳している可能性があります。英語の記事原文を書くべきなんでしょうか、すべて英語手打ちになるので勘弁してください(泣)

じゃあ次回はロープ素材のそれぞれの違いを見ていきます!


[今回の参考文献]
SherrillTree 「2009 Master Catarog」

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2010年1月23日 (土)

ロープ構造の基礎知識(110217追記)

(11/02/17追記)コメントにて御指摘をいただいた部分を修正・追記しました。その他にも読みにくい部分を修正しています。色々やっている内にあまり原型を留めていないような気がしますが、気にしない方向でいきます。

(元記事ここから)

前回の記事で「IceTaleは12ストランドです」って書きましたが、その後、何だかよくわからなくなってきまして。

ストランドってなんじゃ?、12ストランドでも2種類あるよな?、カーンマントル構造とダブルブレイドって何が違うの?とか。考えれば考えるほどよくわからなくなってきたので調べてみました。

という訳で今回はロープ構造の基礎知識を見ていきます。

[ストランドについて]
マクロなところから見ていきます。ロープの最少単位は繊維(ファイバー)です。素材は様々な種類がありまして、ポリエステルだったりダイニーマだったり、マニラ麻だったりします。この繊維を数十本くらい撚り合わせて細い「撚り糸」を作ります。これがヤーン(Yarn)です。この段階ではまだまだ糸って感じです。

ヤーンをさらに複数本撚り合わせていきます。ヤーンの撚りが戻らないように、ヤーンを撚った時の逆方向に撚り合わせます。これがストランド(Strand)です。ある程度の大きさになってきました。実際にロープ構造を考えていく時にはストランドが重要です。

[撚りロープ]
サムソンの「Tree Master」を思い出してください。これは3ストランドです。上記のように作成したストランドを3本撚り合わせて一本のロープにしています。ロープとストランドは逆方向に撚っているので反発力によりロープ形状が維持されます。シェリルのカタログではツリーマスターのロープ構造は「Twist」って書かれています。

この撚りこむ方向によって「Z撚り」と「S撚り」の2種類に分かれます。これに関してはウィキペディアもどうぞ。この辺の話は普段ワイヤーを使っている方にも馴染みがあるでしょう。ツリーマスターはZ撚りですね。

[編みロープ]
これに対し、編みロープ(ブレイド(Braid)ロープ)ってのがあります。文字通りストランドを編んでいます。わかりにくければ三つ編みを思い出してください。交互に編んでいく感じがわかると思います。

編みロープの場合、ヤーンからストランドを構成する場合に撚りません。ヤーンを束ねているだけです。撚るとしても極わずか。編みロープは「編む」ことによってロープ形状が維持されるので、わざわざストランドを撚る必要がないからです。これにより「撚りがもどっちゃう」事を気にしなくてもよくなります。

またヤーンの束を複数並べて1ストランドとしている場合も多いです。サムソンの「Tenex-TEC」と「Tenex」の画像を見比べてください。Tenex-TECはストランドが2束で構成されているのがよく分かるはずです。ロッククライミングで使うようなダイナミックロープ、ロープアクセスで使われるセミスタティックロープも基本的に同様の2束構成のものがほとんど、のはずです。形状維持や接地面積の拡大に寄与していると思われます。

また、ブレイドを編みこむ方法には、ストランド2本を1組として編む方法と、ストランド1本づつを編みこむ方法があります。サムソンの「Tenex-TEC」と「Tenex」の画像を見てください。違いがわかるでしょうか?テネックスが一本ずつストランドを編みこんでいるのに対し、テネックス-TECは2本のストランドを一つの単位として編みこんでいます。

-------------------
ここまでが基礎知識。では最初の疑問について考えていきます。

[12ストランド・ロープについて]
12ストランドロープは編みロープに分類されます。そして「ソリッド・ブレイド(Solid Braid)」と「ホロウ・ブレイド(Hollow Braid)」の2種類があります。

ソリッドブレイドの例としてサムソン「True-Blue」、ホロウブレイドはサムソン「Tenex」をあげておきます。リンク先にて編みこみ具合の違いを見てください。

つまりIceTaleは12ストランドロープのホロウブレイドだったんですねー。なるほど納得。


[ダブルブレイドロープとカーンマントルロープの違いについて]
ダブルブレイドロープとカーンマントルロープに共通する点は、その構造がコア(内芯)とシース(外皮)の二重構造になっている点。(ちなみにドイツ語で内芯を「カーン」、外皮を「マントル」と言いまして、そこからカーンマントルロープという呼び名がついています。)シースはどちらも編み構造なんですが、両者の違いはコアが編んであるかどうか、です。

ダブルブレイドはコアも編みロープです。だからシースとコアの二つでダブル・ブレイドなんですねー。

これに対してカーンマントルのコアは編みこんでいません。多少ツイストしているタイプもあるみたいですが、基本的には複数のストランド(ヤーンと呼ぶべきか?)が真っすぐに集まっているだけと考えていいと思います。参考にサムソン「Static Rope」と「Ultra Tech」を見比べてください。

(こうやって見ると「Ultra Tech」ってすごいですね。内芯はダイニーマテクノーラ素材の24ストランド編み、外皮はポリエステル素材のヤーン3束を1ストランドとして24組を編みこんでいます。)

次回は、今回紹介したロープ構造それぞれの使用上の特徴を調べていきます。…果たして調べきれるのか?!さっぱりわからない自信があります!



[今回の記事の参考文献・参考サイト]
・SherrillTree 「2009 Mater Catarog」
・Samson 「Splicing Manual」
・ロープ ファクトリー http://www.rope.co.jp/
・Samson http://www.samsonrope.com/
・野田製綱株式会社 http://www.f4.dion.ne.jp/~noda.sk/index.htm

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2010年1月20日 (水)

Samson 「ICE TALE」のスプリットテイル話

今回紹介するのはサムソン「ICE TALE」のスプリットテイルです。

サムソンのサイト
シェリルのサイト

私が今回買ったのはシェリル製の長さ28インチです。2アイの方を買いました。

でもこれ、WesSpurで買ったBeeLineのスプリットテイル(30インチ)と全く長さが同じなんですが…。シェリルのミスなのか、販売店の差なのか判断できませんが、まあわざわざ送り返すのも面倒なので気にしていません。

これが実物の写真です。

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アイ加工はシェリルお得意のグリズリースプライス。ガシガシガシ!とミシンで縫い付けてあります。ペツルのジェーンも同じような加工ですね。収縮チューブの加工も丁寧で気持ちいいです。

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これに対してWesSpurはハンドスプライスばっかり。この写真は以前にWesSpurで買ったBeeLine(8mm)です。使用済みなので汚れています。

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WesSpurのハンドスプライスなんですが、外皮を剥いているんですね。その為、コアのストランドがばらけてきます。そしてカラビナをアイにかけようとすると、カラビナの先にそのコアのストランドが引っかかりますこれが非常に鬱陶しいです!

しかも本当にタイトです。私はすべての装備に所有者認識用のテープ(オレンジ色)を貼っているのですが、ペツル「オーケー」だとそのテープがストランドに引っ掛かります(泣)。仕方ないのでBeeLine用にKongのオーバルを買ったくらいです(これ、OKよりちょっと小さいんです)。

アイを比べてみましょう。どちらがいいかは好みでしょうが、私はグリズリーの方が好きになりました

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一応WesSpurの名誉のために言っておきますが、WesSpurでもサムソンのIceTaleならそういう事はないです。IceTaleは単なる12ストランド(12本撚りロープ)なので、外皮とコアっていう概念がもともとないからです。ちなみにシェリルもIceTaleのハンドスプライス製品を出しています。10ドル割高ですが。

両者を見比べてみるとロープの構造が全く違う事がわかります。この構造の差がどういう結果を生むかはわかりません。今日IceTaleを使ったのですが、特に気になりませんでした。IceTaleの方が若干柔らかいかな?っていう程度です。ただカラビナをかけるのは断然ラクになりました(笑)。

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それにしても謎なのが、何故かこのIceTaleはロープ長のバリエーションが豊富なんですよね。他のやつは30インチのみがほとんどなのに、これは26~34まで2インチ刻みでラインナップがあります。不思議です。

あと、私はこの2アイのコードも「スプリットテイル」とよく言いますが、たぶん「プルージック・コード」という方が正解な気がします。スプリットテイルは、ブレイクス・ヒッチでよく使う1アイのコードをさすと思います。が、用途がほぼ一緒なので私はこの言い方が好きです。

さらに、YaleのBeeLineの説明のとこに書いてあるんですが、BeeLineの場合、クライミングロープ径が11.7mmまでは8mmのコードを使用し、それ以上のロープ径の場合は9mmのほう(販売店では10mm表記)を使えって書いてあります。参考にしてください。

非常に個人的な感想ですが、1アイの場合は、クライミングロープと同径か、ちょい細いくらいのスプリットテイルが使いやすいように思います。

このIceTaleを買ったことで、2アイのスプリットテイルは3本目になりました。(他にもWesSpur製のサムソン「Ultra-Tech」を持っているんです。)どれもフリクションノット用コードとしての使い勝手は大して変わりません。その日の気分で使い分けています。2アイの場合は、長さは30インチが標準的でしょう。

最後に。海外のBBSをちょろっと覗くと、クライミングロープにYale「Blaze」を使っている人は、よく「BeeLine」を使用しています。同じメーカーで合わせたいからなんでしょうか?それとも私の感受性が弱いから、メリットを感じ取れていないんでしょうか?

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2010年1月18日 (月)

Cinchだめじゃん(泣)

(01/31追記)この記事内のシンチのインプレッションは、あくまでツリーワーク用のフリップラインアジャスターとしての利用についてです。ビレイデバイスとしての評価は私にはわかりません。グリグリより小さくて軽いのは確かです。


(元記事ここから)
今回注文したなかで一番楽しみにしていたのが、トランゴのシンチを使ったフリップラインです。

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シンチ本体はこんな感じ。

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ちょっと不安だった懸垂下降(Rappel)にも一応対応してました。

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ところが…なんと、こんな記載が…ダイナミックロープ限定ですか!!

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ああー失敗した!!こんな罠があったとは!!!しかも本国サイトにはちゃんと書いてありました。

しかもシェリルのページをよく見ると「Not ideal as single-line descent controller」って書いてありました。という事は、懸垂下降にも使いにくいって事です。シンチのヨーヨーシステムでの利用はやめた方がよさそうです。えー、じゃあ使い物にならないじゃん(泣)

確かにちょっとさわっただけでもこれで懸垂下降するのは怖いです。レバーを引いて解放状態にするとほとんどフリーフォールになりそうです。一応実験はするつもりですが。

正直な話、注文後によく考えたらアンスロンのローリーの方がヨーヨーシステムに向いているんじゃないの?と、思ってたんですがそれが大正解だったみたいです。

この辺がクライミング器材をロープアクセス技術に流用する際の注意点です。スタティックロープでの使用が意図されていなんですね。久し振りにやっちゃいました。ちなみにグリグリはスタティックロープでの使用テストがちゃんとされています。

という訳で、シンチどうしましょう…おとなしくA.R.TのPositioner買っておけば良かった!

うーん…とりあえず充分にテストしてから自己責任においてフリップラインのアジャスターとして使用したいと思いますが…

そんなこんなでシンチは他の方にはお勧めしません。いやーまいったまいった。

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2010年1月17日 (日)

シェリルはえー!!

今日の昼に早くもシェリルから荷物が届きました!いやー早い!!さすがシェリル。っていうかさすがDHL。高い送料を取るだけあります。

こちらがDHLのトラッキングデータです。俊足ですね。通関も早いです。こうやってみると配送業者(佐川急便)に渡ってからの時間がもったいない。

Dhl

で、こんな梱包で届きます。いろいろ付いている書類はDHLの支払確認書や、Sherrillの注文確認書です。今回は輸入関税200円、消費税700円、立替納税手数料735円でした。合計1635円。

荷物重量が8ポンドで、送料が154.72ドルだったので、商品代以外に総額でだいたい16000円くらいかかってますね。果たして個人輸入の方が安いのか、日本のショップで買う方が安いのか…。

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書類をかっぱぐとこんな感じ。

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シェリルの梱包テープかっこいいですねー。

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では箱を開けてみましょう。特に頼まなかったのにカタログが底の方に一冊入ってました。やったー!前回の注文時は「カタログ何冊いるー?」っていう設問があったのに、今回それが見つからずあきらめてただけにうれしいです。

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今回の注文品はこんな感じです。

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詳しくはまた後日!!とりあえずロッキングラダースナップのでかさにビックリしました。

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2010年1月16日 (土)

木こりです

言い忘れていましたが、私の本職は木こりです。普段は山で木を伐って生活しております。

で、私の目標が「どんな場所のどんな木でも、ばっちり伐っちゃえる」人になる事でして、その為に木登りを始めた訳です。

例えば神社の境内にある木とか、邸宅の裏山から伸びている木の枝を伐るとなった場合、普通はレッカー屋さんをよんできたりするんですが、レッカーってどこでもいける訳じゃないんですよね。車体重量があるから緩い地盤のとこには行けないし、神社の鳥居をくぐれないって時もあります。

じゃあ昇柱器?でもあれは幹に傷がつきます。対象木が地域住民の方やお客様にとって大切な木だった場合、どうするのかっていう問題があるんです。というか昇柱器は対象木を根元でばっさり伐る場合にしか使っちゃいかんと思うんです。

となったらツリークライミングでいくしかないでしょう!ほんとにツリークライミングは便利です。安全ですし、ワークポジションも思いのままです。それにリムウォークで、枝先までアプローチできる。さすがに昇柱器じゃ枝先まで安全に到達できないでしょう。

という訳で、しっかりと自分の理想に近付いてきている気がする今日この頃です。正直なところ、私は森を伐るより木を伐っている方が楽しいんですよね。面積を伐るより、一本の木をあーしてこうしてと悩んで伐る方がおもしろい年頃です。

そんなこんなで私の伐木風景を動画でどうぞ。こんな事言っておきながら山でガッツーンと木を伐り倒すのも大好きなんです!!

この木は直径30cm、樹高20mほどのコナラです。コナラはツルがよく効いてくれるので好きです。伐木後は近所の方用の薪とシイタケの原木としておいしくいただきました。

使用チェーンソーはシンダイワの「1039s」の35cmバー。「1039s」は軽くて好きです。これなら間伐で一日担いでいても、それほど苦になりません。

腰にいろいろぶら下っているのは、携帯燃料やクサビ、クサビ用ハンマーなどです。

森で木を伐るのは、家などの保全対象がないから気楽なもんです。特に今回は用材として出す訳でもないですし。とは言え失敗したら後の処理が滅茶苦茶しんどいですが(汗)

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2010年1月15日 (金)

Whoopie Sling

私が持っているウーピー・スリングはWesspur産の「3/4” x 3’ - 7 ’ Whoopie sling」。「False Crotch Rigging Kit #2」についてきました。ロープ自体はSamsonのTenexですね。

使用荷重(WLL)はガースヒッチ(Choker)で1680lbなので、約750kgまでの荷重に使用する事になります。あくまで使用荷重で、破断荷重ではないので注意してください。安全係数は10なので、ガースヒッチ時の破断荷重は約7.5トンです。

で、これがウーピー・スリングです。

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この太くなっている部分がありますよね。ここが沖縄土産の「指ハブ」みたいになってまして、ロープの片側を咥えこんでいます。この太い部分を握りながらだとロープを動かす事ができます。握ってないと動きません。ヒッチみたいになっています。というかヒッチそのものです。

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で、白いマーキングがあるロープ端を引っ張ると、写真右側のループが小さくなります。

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こんな風になります。一番上の写真と見比べてください。ロープ端を引っ張った分だけ、右のループが小さくなっています。

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つまりアジャスタブルって事です。このウーピー・スリングだと3~7フィートの可変幅があります。90cmから2.1mってとこですね。

何に使うかっていうと、Port-a-Wrapを設置する時に使います。ループの長さがアジャスタブルなので、アンカーに使う木の太さに合わせて、きっちりガースヒッチが作れるんですね。Port-a-Wrapは設置する際に遊びがない方が断然使いやすいので、このアドバンテージは大きいです。

実際に使用するとこんな感じです。イマイチな写真ですね(汗)。なんかポータラップの写真って感じですが、雰囲気だけでも掴んでください。この時は木が太すぎたので、ウーピー・スリングにウェビングスリングを足して使用しています。

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ちなみにウーピー・スリングは「指ハブ」側のロープ末端がアイ付きで、ルーピー・スリング可変するループのみになります。ウーピーがPort-a-Wrapなのに対し、ルーピーの方はアーボリスト・ブロックを設置する際によく使用します。

とにかくこいつは便利です。Port-a-Wrap買うなら、ついでにこれも買った方が便利です。なくても普通のスリングでノット作ればいいだけなんですが、一度使うとやめられないって感じです。

でもひとつだけ大きな疑問が。…これ、何でこんな変な名前なんでしょ?発案者と使用者の喜びの声?知っておられる方がいましたら、是非教えてください!

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2010年1月13日 (水)

シェリルたけーよ!!(1/18追記あり)

昨日ブログを書き終わってから、ぼーっとシェリルのサイトを見ていたんです。

欲しいものをカートにとりあえず入れてみよっかなー、値段いくらくらいになるかなーと思ってバシバシカートに品物を突っ込んだんですよ。や、買う気は全くなかったんです、この時は。

で、ひとまずカートを見たら、283ドル。

うーん、これの支払いは来月かー。今買ったら今月末の木登り仕事に間に合うなー。と思ってしまい……えいやっと買っちゃいました!お金ないのにどうするんだ。

今回の注文は以下の通りです。

Locking LADDER Snap ALUMINUM                       $41.00
Blue Band-It & 50 Bands                                   $21.00
Bee-Line LANYARD 15' w TRANGO CINCH           $139.00
Friction Saver RETRIEVAL BALL Yellow        $5.00
Loopie SLING 630! 5/8" Adjusts 2' - 6' 3,000 SWL $42.00
NEO-12 Neo Throwbag 12 oz.               $13.00
Prusik Ice 8mm x 28"G-Spliced Eye & Eye       $22.00

で、送料が134ドルくらいだよーって書いてあったので、こりゃまあ実際は100ドルいかないくらいで送ってくれるだろうと思っておりました。

そしたら本日シェリルさんからメールが届きまして…(シェリルは注文後メールで実際の送料を教えてくれるシステム)

なんと送料154ドル!!!たっかー!!

いやー参りました。前回の注文時は200ドルって出てたのが実際100ドルで済んだので、割安感があったのですが、今回のこの送料はつらいです。

やっぱりウェススパーの方が送料安いです。それにシェリルはDHLなので税関手数料が割高だった気もしますし。でも今回買った品物はシェリルでしか売ってないのも多いから、仕方ないんですけどね。

個人的に、今回の目玉商品はトランゴ「シンチ」のフリップラインですねー!ついにワイヤーコアじゃないフリップラインを買っちゃいました。ワイヤーコア・フリップラインのアジャスター(ペツルのマイクログラブ)の使いにくさに前から辟易してたんです。

シンチは相当使い勝手よさそうです。フリップラインのアジャスターだけに使うのはもったいない。例えばヨーヨーシステムをやるなら、グリグリよりシンチの方がやりやすいんじゃないでしょうか?(1/18追記)ヨーヨーシステムでの利用はだめでした!詳しくはこちらの記事で。あと、フリップラインで登攀!なんて芸当もできるんじゃないかとワクワクしてます。ラダースナップとルーピースリングも早く使いたいですね。これはノットレス・リギング・システムを構築する為に買いました。ちょっとしたリギングの時にノット作る時間がもったいないと思っていたので。


そんなこんなでまた散財してしまいました。たぶん到着は8日後くらいになるでしょうか?荷物が届いたらまた報告します!!

(2010/1/17追記)無事に5日後荷物が届きました。はやっ!!記事はこちらです

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2010年1月12日 (火)

セルフビレイって?

ロープアクセスをやった事ない人には、セルフビレイってのがあまり理解してもらえません。セルフビレイ自体は別にたいした事でもないし、やってみたらすぐに理解できる事ではありますが、簡単に説明します。

まず、想像してください。今あなたは崖の上にいます。崖は目も眩むような高さです。で、崖のぎりぎりに立つんです。

こんな状況、怖いですよね?だから崖のそばに生えているでかい木に、スリングをガースヒッチで巻きます。そのスリングをカラビナでハーネスに繋げる。これでスリングに体重を預けたらもう落ちる心配はないですよね?

これがセルフビレイです。日本語でいうと自己確保

つまり、絶対に安全なアンカー(確保点)とハーネスを何らかの方法で繋いじゃって、自分が落ちないように確保してもらおうって事ですね。

で、ですね。この「何らかの方法」ですが(上記の例ではカラビナで接続してます)、もうちょっと長さがあった方が色々と便利です。ならハーネスにスリングを常設しておいたら便利そうでしょ?これがカウズテイルなんです。

つまり確保点にカウズテイルのカラビナをかけると、それだけでセルフビレイ完了です。しかもハンドアッセンダーのセルフビレイ用にも使えるし。

カウズテイルで有名なのは、ペツルの「スペルジカ」です。下にある輪っかをハーネスに接続し、そこから伸びる2本のウェビングの先にカラビナを常設して使用します。長い方をロングカウズテイル、短い方をショートカウズテイルと言います。

Spe_2

何故ウェビングが2本必要か。セルフビレイを独立した2点からとる為です。1点だけだと安全ではありません。また、セルフビレイのポイントを変えたい場合に、ショートカウズテイルはそのままビレイしておきロングカウズテイルの方を掛け替える、といった手法をとるためです。(スペルジカの説明書PDF、トラバースの項目を参照)

まあぶっちゃけ、カウズテイルはSRTやるなら必須ですが、ツリークライミングする人で使っている人はあまりいないと思います。そもそもSRTにおいて、カウズテイルは便利だとかそういう話ではなく、最初からシステムにがっちり組み込まれている必要不可欠なもんです。

それでも、一本だけでもカウズテイルをハーネスに常設しておくと、木登りする時にも便利です。セルフビレイのもう一点はフリップラインやクライミングラインで代用できるので、ハンドアッセンダー用にロングカウズテイルをダイナミックロープで作成したらいいと思います。

となると、ペツルの「ジェーン」がいいのかな?っていうか、これいいなあ。欲しいなあ。


あと、確保点ですが、最低でも自分の腰より上方に作成する必要があります。腰より下に確保点を取った場合、墜落の衝撃を受け止めきれません。スペルジカの説明書PDFを読んで、この事を理解してください

もし、どうしても腰より下に確保点をとる必要がある場合は、ショックアブソーバーを併用する必要があります。

とは言え、このような状況は普通に歩けちゃう高所(ビルの建設現場とか)ではよく発生しますが、木登りでは滅多にないでしょう…だってロープに体を預けないで枝の上に立つ状況なんて、ないでしょ?

この辺の話はまた別の機会に書きたいと思います。

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KONG 「ハイドロボット」(110322追記)

(11/03/22追記) 下記記事ではハイドロボットを絶賛していますが、現在の心境としては「木登り人がハイドロボットを使うメリットは全くない、エイト環の方が百倍は有利」だと考えています。
理由ですが、この器具を下降モードで使用した場合、ロープのスラックが全くとれないからです。スラックがとれないというデメリットはかなり深刻です。もしこれを木登り時の下降に使おうと考えている方がいるならば、この問題点を充分に熟慮してください。
どうしてもこういうタイプが良い!エイト環はイヤだ!と方がいるならば、機構的に少し似ているコンテラ社の「Scarab」(リンク)をお薦めします。

(本文ここから)
私が常用している下降器は、KONGの「ハイドロボット」です。これ最高です。

KONG 「HYDROBOT」
本家サイト(詳細な使い方が記載されています)
日本サイト

以前はエイト環を使っていたのですが、11mmロープのダブルで使用するにはちと使いにくかったんですね。あとエイト環はロープセットの際に手間がかかりますし、何よりもハードロックがしにくい!!

それに普通のエイト環だったので、ロープがエイト環のくびれで止まらないでずり上がってしまい、がっつりきまっちゃった事もあります。あれは最悪です。ロープ上から逃げられなくなってしまう危険性があります。

そんな訳でレスキューエイトかペツルのピラナでも買おうかと思っていたんですが、たまたま大阪のロッジに行ったらこれが売っていたので、衝動買いしちゃいました。確か定価4000円くらいでした。めちゃめちゃお値打ち価格です。

これがハイドロボットです。

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普通のエイト環と並べてもそれほど大きさは変わりません。レスキューエイトの馬鹿でかさに比べたらかわいいもんです。(写真のエイト環はブラックダイヤモンドのスタンダードエイト)

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それでは、ロープのセットの仕方です。

①銀色のバーを開ける。
これはマグネットで本体と停まっているだけなので簡単に開けることができます。

R0015036_s

②本体の穴にロープを通す。
ダブルロープで使用する場合はふたつの穴にそれぞれ通すだけです。

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③銀色のバーを閉じる。

R0015038_s

④セッティング完了!!
以上です。簡単でしょ?しかも、エイト環だとロープセットの際に一度ハーネスから外す必要がありますが、ハイドロボットは外す必要がないんですよね。

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で、これ↓がDdRTで下降する際のセッティングです。。スラックテンディング・プーリーの下側にハイドロボットを設置します。ハイドロボットがメインの下降器で、この時フリクションヒッチは下降器のバックアップとして考えます。
(ヒッチクライマー周辺のセッティングは適当なので参考にしないでください。ロープをブリッジに直接あてているわ、ダックとフリクションコードが干渉しているわ、色々とろくでもない写真です。)
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[結論]

ほんといいですよ、これ。下降器ですと、ペツルの「ピラナ」とか、WesSpurで売ってる「Q-Side Figure 8」もなかなか魅力的でありますが、ハイドロボットの素晴らしさには敵わないと思っております。

ただ、ダブルで懸垂下降する時にちょいと制動力が甘いです。エイト環より滑ります。そこは気をつけてください。

あと、11mmダブルで使用すると、ハードロック時にあふれださんばかりになります。とは言え使えない訳ではないですし、ハードロックのやりやすさを考えると、まだまだエイト環よりアドバンテージがあります。

それに緊急時のアッセンダーにもなるし、荷揚げシステムにも使用できるし…なんてかわいいんだハイドロボット!!!

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2010年1月11日 (月)

スラックテンダーの話

皆さん、あけましておめでとうございます!新年早々インフルエンザに罹ってしまい、更新が遅くなりました。インフルエンザってしんどいもんですねー。タミフル様のおかげで元気になりましたので、今年一発目の更新です。

今回はスラックテンダーの話です。

とはいえ、スラックテンダー。特に語る事もないです。しかもあまり語る自信がありません。世のクライマー達はもっと効率の良いスラックテンダー技術を知っている気がしてならないのです。独学の限界です。

基本的な話をしたいと思います。

まずはこの写真を見てください。いたって普通の登攀システムです。スプリットテイルでブレイクスヒッチを作成しています。で、オレンジ色のプーリーが見えますよね?これがスラックテンダー用のマイクロプーリーになります。このプーリーでブレイクスヒッチを押し上げる訳です。

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プーリーより下のロープをぐいっと前方方向に押すと…こうなります。おわかりいただけるでしょうか?ブレイクスヒッチのアッパーコイルにプーリーがあたっています。この状態だとロープをいくらでもたぐる事が可能になります。プーリーがブレイクスヒッチのストッパーの役割をします。

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これがスラックテンダーです!つまりプーリーでフリクションノットを動かしちゃおうっていう事です。

これの利点は片手でロープをたぐれるっていう点です。もしスラックテンダーがない場合、両手を使わないとロープはたぐれません。

あと器材の引き上げ時に、ヒッチとプーリー間のロープを地面に垂らして、そのロープに器材を結んでもらうと楽チンです。簡易的に2倍力システムになりますし、グラウンドワーカーにロープをたぐってもらう事が可能です。

欠点もあります。このセッティングだと、ロープを前方に押さないとスラックテンダーが働きません。シビアなリムウォークを行っている時に、これが結構なデメリットになります。(この問題を回避する方法は色々ありますが)

あと、前にも言った通り、スラックが大発生します。例えば上記の写真ですとブレイクスヒッチのラインがたるんでいますよね。この弛みがスラックです。もしこの状態で手を離すとズルッと体が倒れて、結構な恐怖を味わえるでしょう。


さて、このスラック問題を解決する為の方法はこれです。ワーキングエンド側にロープクランプを設置して、そこからプーリーを装着するんです。(スラックテンダーと関係ない話ですが、写真ではブレイクスヒッチのストッパーノットを作っていません。が、絶対作るように!!)

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今回初めて実験しましたが、これ滅茶苦茶扱いにくかったです(笑)。

相当なチカラで引きこまないとブレイクスヒッチが動いてくれません。単純にブレイクスを効かせすぎていただけかもわかりませんが(今回、11㎜ロープに13㎜のスプリットテイルを使用した)

あと、通常のスラックテンダーみたいにロープを前方に押した場合、全くスラックテンダーの役割を果たしません。ロープがグニャってなるだけでした。

とりあえず今回のセッティングでは、リムウォークには使えないという印象を受けました。

登攀だと、フットアッセンダーに立ちこむと同時にスラックテンダーが働き、オートマチックな登攀が可能でした。今回はそれほど登攀の実験はできなかったので、また実験したら報告します。

とか何とかいいながら、あまり興味がないのも事実です。ヒッチクライマー使いにはあまり関係ないんですよね、この手のスラックテンダーって…

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