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2010年1月12日 (火)

KONG 「ハイドロボット」(110322追記)

(11/03/22追記) 下記記事ではハイドロボットを絶賛していますが、現在の心境としては「木登り人がハイドロボットを使うメリットは全くない、エイト環の方が百倍は有利」だと考えています。
理由ですが、この器具を下降モードで使用した場合、ロープのスラックが全くとれないからです。スラックがとれないというデメリットはかなり深刻です。もしこれを木登り時の下降に使おうと考えている方がいるならば、この問題点を充分に熟慮してください。
どうしてもこういうタイプが良い!エイト環はイヤだ!と方がいるならば、機構的に少し似ているコンテラ社の「Scarab」(リンク)をお薦めします。

(本文ここから)
私が常用している下降器は、KONGの「ハイドロボット」です。これ最高です。

KONG 「HYDROBOT」
本家サイト(詳細な使い方が記載されています)
日本サイト

以前はエイト環を使っていたのですが、11mmロープのダブルで使用するにはちと使いにくかったんですね。あとエイト環はロープセットの際に手間がかかりますし、何よりもハードロックがしにくい!!

それに普通のエイト環だったので、ロープがエイト環のくびれで止まらないでずり上がってしまい、がっつりきまっちゃった事もあります。あれは最悪です。ロープ上から逃げられなくなってしまう危険性があります。

そんな訳でレスキューエイトかペツルのピラナでも買おうかと思っていたんですが、たまたま大阪のロッジに行ったらこれが売っていたので、衝動買いしちゃいました。確か定価4000円くらいでした。めちゃめちゃお値打ち価格です。

これがハイドロボットです。

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普通のエイト環と並べてもそれほど大きさは変わりません。レスキューエイトの馬鹿でかさに比べたらかわいいもんです。(写真のエイト環はブラックダイヤモンドのスタンダードエイト)

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それでは、ロープのセットの仕方です。

①銀色のバーを開ける。
これはマグネットで本体と停まっているだけなので簡単に開けることができます。

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②本体の穴にロープを通す。
ダブルロープで使用する場合はふたつの穴にそれぞれ通すだけです。

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③銀色のバーを閉じる。

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④セッティング完了!!
以上です。簡単でしょ?しかも、エイト環だとロープセットの際に一度ハーネスから外す必要がありますが、ハイドロボットは外す必要がないんですよね。

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で、これ↓がDdRTで下降する際のセッティングです。。スラックテンディング・プーリーの下側にハイドロボットを設置します。ハイドロボットがメインの下降器で、この時フリクションヒッチは下降器のバックアップとして考えます。
(ヒッチクライマー周辺のセッティングは適当なので参考にしないでください。ロープをブリッジに直接あてているわ、ダックとフリクションコードが干渉しているわ、色々とろくでもない写真です。)
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[結論]

ほんといいですよ、これ。下降器ですと、ペツルの「ピラナ」とか、WesSpurで売ってる「Q-Side Figure 8」もなかなか魅力的でありますが、ハイドロボットの素晴らしさには敵わないと思っております。

ただ、ダブルで懸垂下降する時にちょいと制動力が甘いです。エイト環より滑ります。そこは気をつけてください。

あと、11mmダブルで使用すると、ハードロック時にあふれださんばかりになります。とは言え使えない訳ではないですし、ハードロックのやりやすさを考えると、まだまだエイト環よりアドバンテージがあります。

それに緊急時のアッセンダーにもなるし、荷揚げシステムにも使用できるし…なんてかわいいんだハイドロボット!!!

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道具あれこれ」カテゴリの記事

コメント

 はじめまして、2010/03からクライミングを始めたイーサと申します。
 いつも勉強させて頂いています。
 教えて頂きたいのですが、ハイドロボットは、1/2インチ アーボリストロープでも使えるでしょうか?
 ペツルのストップは10〜11mmに使用と書かれていますが、1/2インチ アーボリストロープでも使えます。ロープをセットするとき少し窮屈なのですが、、、

投稿: イーサ | 2010年7月13日 (火) 16時59分

イーサさん初めまして!

ハイドロボットは最大12mmまでですねー。物理的な問題としてはなんとか入るかな?といったところではないでしょうか。私はハーフインチのロープを持っていない為何ともわかりません。
ただ11mmでも結構ギリギリです(汗)。ぴったりすぎてちょっと面倒なくらいですし、コメントを書くためにメーカー資料を読み直すまで、最大11mmまでだと思っていたほどです。
ストップはワーク用途としては11mmまでですが、スポーツ用途ですと最大12mmまでとあります。ですからハーフインチロープでも無理やり入るのだろうと思われます。

ただ、メーカー公表の最大径より太いロープを使うと、摩擦熱の増大が予想されます。(おそらくストップの使用最大径がワークとスポーツで違うのも摩擦熱の問題なのかな?と勝手に想像しています。もしくはEN規格の絡み?正しい理由は知らないです。)摩擦熱によるロープの溶断という可能性もありますし、例えばストップだとボビンに悪影響があると思います。

他にも予期していない不具合があるでしょう。ですので、ハーフインチロープでストップを使用することはおすすめできないです。同様にハイドロボットの使用もおススメしません。メーカーの保証が効かない、完全に自己責任での使用になります。「近所のおっちゃんに作ってもらったストップみたいな器械」に命を預けるのと同じくらいの覚悟がいると思います。

個人的な意見としては、私はハーフインチロープでストップは絶対使用しないです。安全に直接関わるところですし。私はペツルの器具を信用する為にも、ペツルの言っている方法で使用します。その上で更に器材の特性把握に注意を払います。

あと…最近あまりハイドロボットにいい印象がなくなってきたんですよね(汗)。この記事を今読み返すと「いいことばかり書きすぎてるなー」と我ながら感じます。多少の問題はありますが、エイト環の方が汎用性がある気がしていますねー。私はハイドロボットの見た目が好きなのでこれを使いますが(笑)。

投稿: フリップ | 2010年7月14日 (水) 15時51分

フリップさん コメントありがとうございます。
 ○○(管理人:伏せ字に修正いたしました)のSRT推奨下降器がストップなので、これは入手するつもりなのですが、DRTの下降時も使う汎用下降器をピラナにするか、ハイドロボットにするか悩んでいたんです。ピラナを使おうかと思います。
 

投稿: イーサ | 2010年7月14日 (水) 17時40分

いえいえー、こちらこそコメントいただきありがとうございます。

あ、ストップが推奨器材なんですか!初めて知りました。ハーフインチロープでストップの使用が推奨されているという事ですか?…や、この質問には答えないでください。すみません。私の考えは変わらないですが、何と言いますか、その、えーと(汗)。

そしてそういった特定団体内のルール・手法はコメントで書かない方がいいかと思います(汗)。団体それぞれの方法っていうのは、その団体のメシのタネですし、手法全体が密接に絡み過ぎているので一部分だけ抜き出した情報に不特定多数の方が触れるのは本当に危険です。ネームバリューがあるだけに、無批判かつ勝手にその手法を取り入れる方が出てこないとも限りません。

申し訳ありませんが、いただいたコメントの当該部分を伏せ字に修正させていただきます。どうぞ御理解をお願いいたします。

ピラナもかわいいですよねー。カラビナとの連結がしぶい、一度使ってみたい製品のひとつです。あの機構ってよく考えられていますよね。個人的にはハイドロボットより癖がなくていいような気がします。
私は現在ヤマオカエンタープライズさんで売っているサイドイヤーエイトを考えています。なんとなく使いやすそう、っていう理由ですが(笑)。


投稿: フリップ | 2010年7月14日 (水) 18時59分

 御世話になります。
 いろいろな事情を細かく説明せず、誤解を招いてしまいました。申し訳ありません。
 ○○のSRT推奨ロープはすべて11.7mm以下であるため、ハーフインチは推奨ロープに含まれていません。よってストップが推奨されても問題は無いかと思います。
 SRTの研修の時、自分のDRTロープ(これがハーフインチ)を使うため、研修の時一時的にそういう状況が発生しました。

投稿: イーサ | 2010年7月14日 (水) 19時45分

イーサさん、どもです!

あーなるほどです!ありがとうございます、おかげで納得できました。何だか話を勝手にややこしくて、こちらこそ申し訳ありませんでした。

宜しければ、ピラナを買われたら使用感を教えていただけるとヨダレがでるほど有難いです(笑)。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします!

投稿: フリップ | 2010年7月14日 (水) 20時26分

 御世話になります。
 ピラナが手元にやってきました。まだ(趣味で登っているんですけれど)実戦未使用です。
 ペアで使うカラビナはウイリアムトライアクトロックを選択しています。
 カラビナがピラナに通り難いので、正直にアルテリアさんに「通りません!」と苦情を連絡したところ、通し方を写真で教えて頂きました。
 表面処理が少しはがれてしまうのは気にしてはいけない様です。
 通した後のピラナとウイリアムの一体感は、すばらしいかも〜
 今月末にロー&スローで試してみます。

投稿: イーサ | 2010年8月 9日 (月) 15時24分

イーサさん、こんばんわー!

おおっピラナご購入おめでとうございます!カラビナを通す穴、相当きついらしいですね。友人もピラナにウィリアム付けてたんですが、「ウィリアムが取れない…」って嘆いていた事を思い出しました。しかし表面処理が剥がれるくらいキツイとは知りませんでした(笑)。

ピラナの「カラビナとがっつり一体化させる」機構、そしてカラビナ開閉のみでロープのセットが可能、ってのがファンキーですよねー!

投稿: フリップ | 2010年8月 9日 (月) 22時25分

 御世話になります。
 他のエイト環を使ったこともないのに、ピラナについてコメントするのはおかしいかもしれないのですが、ご報告を、、
 ハーフインチのArbomasterで使ってみての感想です。
1.ノットをつくるハードロックが(エイト環より)やはり簡単である。
2.更にブレーキをかけるための爪?は、やはり直感的で使いやすい。
3.ピラナとカラビナの一体感が、使用感を更にアップさせる。
4.爪の間を2回転巻き付けるロック(手で握る)はアタッチメントポイントから下向きの爪までの寸法が小さめで、巻き付けが少し難しい。(ロープが細いと改善されるはず)
 以上です。

投稿: イーサ | 2010年9月 5日 (日) 20時47分

イーサさんこんばんわ!返事が激遅くてすみません。

使用感を教えてくださりありがとうございます!ピラナはやっぱりおもしろそうですねー。
かく言う私は最近エイト環からハイドロボットに回帰してきました。登攀スタイルの変化が原因です。でもハイドロボットじゃなくてピラナを買ってたら、ピラナを使ってたかもなーと思います。
エイト環系やラック系の器材ってそれぞれに一長一短があるから、選ぶのが楽しいですよね。

投稿: フリップ | 2010年9月13日 (月) 23時09分

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