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2010年2月25日 (木)

フリクションセーバー便利じゃん!!

先日、知り合いの家の裏山にあった枯れ松伐除をやってまして。

で、作業自体は無事済んでから現場を見渡していたところ、樹自体は生きているけど枯れ枝がついている松があったんですね。枯れ枝の地上高は約8m。もし折れたら地元の方がたまに利用している里道に落ちそうでちょっと不安です。家の人に言ったところ「じゃあきっといてー」と有難いお言葉をいただいたので、レッツ木登り!!


[状況説明]
状況としてはこんな感じです。二股の部分ですが、本来なら主幹になるはずだった左の枝は3cmほど残して折れてしまい、右に立ちあがっている枝が成長しています。右枝は元気です。その二股の下に枯れ枝がありました。もっと右枝に向いて肥大するような幹のイラストを書けばよかった…。

作業内容としては「木に登って、枯れ枝を単純に切り落とす」だけです。吊り切りの必要はありませんでした。もし作業中に歩行者がきても地上班が止めてくれます。単なる里道ですし、問題なしでしょう。
Img_0022_01

で、ちょいちょいとスローラインをかけると…こんな風にかかっちゃいました。Img_0022_05

このまま普通にクライミングラインをかけると、左側に回り込んだ時にラインが外れそうで怖いなあ…と少し悩みました。
Img_0022_03

もう一回スローラインをかけ直そうかとも思ったんですが、そこでピンッときまして。こういう時こそフリクションセーバーの出番じゃないか!!


[作業の流れ]

という訳で作業開始。まずはスローラインが幹を巻くように通り道を変更します。私はこういう時の為に10mチョンボ棒を持ち歩いています。というか、実はこれでスローラインも枝にかけています。ウェイトなんて投げていられるかいっ!私が使用しているチョンボ棒はデンサンの「ブラックフィッシャー」。電設屋さんの道具です。詳しくはまた後日紹介します。もうこれなしでは仕事できません。
Img_0022_06

で、次にフリクションセーバーを導入します。こういうやり方ではなく、後付け式のやり方です。なんかこっちの方が好きなんですよね。フリクションセーバーの長さ設定は適当です。見た目で「だいたいこんなもんかなー」って感じで長さを決めています。が、短いと結構つらいです。長くてもずり落ちてきそうで怖いんですが。やり直しはきくので、まあ大丈夫です。単純にクライミングラインを引っ張ってフリクションセーバーを引き落とすと、導入前の状態に戻れます。
Img_0022_07

で、アンカーが完成!!フリクションセーバーが幹を巻いているので、外れる心配がなくなりました。上記のイラストから、もう一度スローラインを落とす→ウェイトを外してから、スローラインとクライミングラインの末端を結ぶ→スローライン引きこむ→完成!!の流れです。

Img_0022_08
あとはDdRTでサクサクッと登っておしまい。今回チェーンソーは使わず、買ったばかりのシルキー「ズバット」で切ってやりました。使ってみたかっただけです。めちゃくちゃよく切れて感涙しました。さすがシルキー、世界に誇る日本企業だけあります。

枯れ枝がなくなって松の見栄えも良くなったので、今回の依頼者さんにも喜んでいただけました。今回の作業も大成功!!


[感想]
うーん、フリクションセーバー便利ですね。以前まで気になってた摩擦もあまり感じなくなってきましたし。この方法を応用するとスギやヒノキもDdRTでいけるでしょう。スローラインの流れを整理するのがとんでもなく大変でしょうが…。

でも、この方法はアジャスタブル式のセーバーじゃないとダメです。幹にぴったり巻きつけるのがミソですからね。なので、バッキンガムのフリクションセーバーを買われる際には、ついでにフリクションセーバー・プルージックも買った方がいいと思います。もしくはシェリルのこれとか、A.R.T.のロープガイド等もナイスチョイスだと思います。

注意点としては、フリクションセーバー設置時にライン同士が絡んでいないかよく見ておく必要があります。もし絡んだまま手順を進めていくと、クライミングラインが樹上のリング付近でガッチリからまって、地上からでは回収不可能になります。実際経験したら泣きそうになります。ええ、もちろん私やっちゃいました。チョンボ棒でなんとか回収しましたが、ほんと悲しくなりました。チョンボ棒バンザイ!!

あと、フリクションセーバー導入時に、上記のような後付け方式だとウェイトが邪魔して木の股を越さない時があります。そんな時は先付け方式でやるといいだけです。

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コメント

初めまして長野のキコリです、出来杉さんのブログからたどり着きました、フリクションセイバーは便利ですね、ハウススリーブを横枝に掛けるとリムウォークの時ずれるし、主幹に沿わせるよう掛けるとロープが幹に擦れて渋くなるしで、DRTの時はフリクションセイバーが使いやすいですね
また見に来ます!

投稿: 山仕事 | 2010年3月13日 (土) 21時55分

こんばんわ!

フリクションセーバーはほんと便利ですよねー。使えば使うほど有難味が増してきます。
でもバッキンガムのやつよりペツルのツリースビーの方が更に応用が効くかな?と最近思い始めました。バッキンガムはちょっと固すぎるんですよね。

今後とも宜しくお願い致します!

投稿: フリップ | 2010年3月13日 (土) 23時59分

 御世話になります。
 最近Rope Advance(TCC P56)の練習を始めました。取り合えず釣り竿(4m)の先にフックを付けてラインやロープを引き寄せたりしています。
 樹上で使う事を考えると、ブラックフィッシャーの何mを入手するべきか悩んでいます。(現状の有力候補は8mです)
 5mと10mをお持ちですよね?使用感の違いを教えて頂けますでしょうか?
 また先端フックは標準のままでしょうか?

投稿: イーサ | 2010年11月21日 (日) 23時15分

イーサさん、どもです!

ブラックフィッシャーですね。ではちょっと詳しく書きます。
5mと10mを持つ私の意見ですが、ハーネスのギアラックにずっとぶらさげておくのならば、5mがグッドです。

10mは最初のスローライン設置専用といった趣です。持っていけない事はないですが長いのでやっぱ邪魔ですね。樹上で使うのは10m付近で一旦ロープセットして、更に樹上に向かってスローラインをセットする時に持っていくくらいです。

結局のところ、一番重要なのは「竿の収納時長さ」です。短いほうが持ち運びやすいのはもちろんの事、竿を伸ばす時に腕のストロークが少なくて済むので非常に楽です。段数が増えても気になりませんが、ストロークが長いとかなり疲労感が増大します。その点からも5mは非常に使いやすいですね。
→ブラックフィッシャーカタログhttp://www.jefcom.co.jp/pdf/048.pdf

樹上ではギアラックにつけっぱなしで竿を伸ばしているので、太さはほとんど関係ありません。
重量はまあ軽いほうがラクですが、気にしたら負けかなと思っています。

ブラックフィッシャーの8mをお考えとの事ですが、これの収納時長さは68cmです。5mが42cm、10mが72cmなのを考えると樹上では結構使いにくいかもなーと思います。もちろん使えないことはないです。10mと比べて5cm違ったら相当ラクになりそうな気もしますし、6mや7mを買うくらいなら、私も8mを選びます。どうせ収納時長さは一緒ですもんね。

できるだけ最大長が長くて使いやすいものを!とお考えでしたらカーボンフィッシャーの7mショートサイズがいいかもです。これなら収納時43cmです。問題はそのビックリするような値段ですね(笑)。
→カーボンフィッシャーカタログhttp://www.jefcom.co.jp/pdf/049.pdf

先端フックは標準のままですが、10mはペンチでS字フック状に改造しています。フックがぶっ壊れかけていたので無理やり改造したってだけなんですが、びっくりするくらい使いやすくなりました。先端を交換するならS字フックか、フレキを買って先端をS字に改造する(←可能かどうかは不明)のがベストだと思っています。

投稿: フリップ | 2010年11月22日 (月) 16時28分

 詳細なアドバイスありがとうございます。
 現状でディジーロープを除くと収納時長さが一番長いのは、ランヤードシステム(#FIL218@wesspur+Petzl Microcender+Am'D)で65cmぐらいです。これが長くて相当邪魔なので、8m(68cm)はちょっと長い!という御意見納得です。
 5mの入手を考えようかと思います。
 

投稿: イーサ | 2010年11月22日 (月) 17時59分

ブラックフィッシャーはいい仕事してくれています。釣竿を使った事ないんで比較はできないんですが、しなりもそれほどないですし、コンパクトに収納されますし。

ただ…案外すぐぶっ壊れるので、もし買われるのなら気をつけてくださいね(汗)。竿を伸ばした時にしっかりキメていないせいで、「ガチャンガチャーン!」と勝手に竿が畳まれる時があるんです。これやると竿がかなり傷つきます。私の10mもボロボロです(泣)。

投稿: フリップ | 2010年11月22日 (月) 18時25分

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