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2010年3月17日 (水)

DdRTの起源を妄想してみる

極個人的な思い込みなんですが、DdRTの起源について今のところ2説を考えています。

・.ランヤードから変化した説
・SRTから変化した説

*ちなみにこの説はすべて私の妄想ですので本気にしないでください。全くもって浅知恵です

【ランヤード変化説】
これは私の実体験からきています。極初期の事ですが、私はDdRTを「いくらでも延長できるランヤード」として使っていました。登攀は昇柱器で行い、枝をかわす時にサブランヤードとして使っていた訳です。DdRT用のロープは地面まで届いているから荷揚げに便利だし、3mほど上の枝に先掛けして、そこまで普通に木登りしたり。

初めはフリクションヒッチじゃなくてペツルのマイクログラブでロープをグリップしてたくらいです。まあーあれは大失敗でした。泣けるくらい使いにくかったです。

:上記の体験談は本気で何も知らなかった頃の話です。絶対マネしないでください!我ながらよく死ななかったもんです。

でも、この説。あながち間違っていないと思うんですよね。プルージック式のランヤード()とDdRTのシステムって似通っていると思いません?

例えばですね。私はARTのポジショナー(ランヤード用アジャスター)とロックジャック(DdRT用アジャスター)の明確な違いが未だによくわからないです。構造の基本はどっちも一緒だと思うんですね。つまりそれくらいランヤードとDdRTは似ている、とするのはダメでしょうか。

【SRT変化説】
SRTとDdRT、これも非常によく似ています。登攀方法の記事の時にも書いた記憶がありますが、SRTのロープ末端をアンカーじゃなくて自分のハーネスに接続したらDdRTに早変わりするんですよね。

そして登攀・下降をフリクションヒッチで行うとDdRTそのまんまです。いやーDdRTっておもしろい!

【SRTとDdRTの間にある暗くて深い谷】
じゃあ逆にDdRTのフリクションヒッチでSRTやったらいいんじゃね?という発想に行きつく方もいるでしょう。私もお風呂に入ってボーッとしながらこの4日ほど考えていました。

そして個人的な結論としては「可能だろうけど危険だね!」と相成りました。その根拠は、ロープにかかる荷重の差にあります。

もし50kgのクライマーがいるとした場合、DdRTのフリクションヒッチにかかる荷重は半分の25kgです。ワーキングエンド側のライン(ハーネスにつけたロープ末端)があと半分を受け持ってくれるからですね。これに対しSRTだとフリクションヒッチに50kgの荷重がそのままかかる事になります。

DdRTでは実績のあるフリクションヒッチであろうと、この荷重の差によってSRTで使えるかどうかわかからなくなります。グリップしてくれない可能性がある?いや、違うか。逆にグリップしすぎるのかな?…となると摩擦による溶解が怖い。じゃあブレイクスヒッチはかなり危険(ホットスポット問題)になるのかな…。

と言ったように、フリクションヒッチへの信頼感がすべて根こそぎにされます。私はわざわざこんなイバラの道を歩もうとは思わないです。で、先ほどの結論に至りました。

さらに言うと、もしフリクションヒッチが勝手にスライドし始めた場合、DdRTはSRTの半分の速度でしか落下していきません。「DdRTはSRTと比べて登攀下降距離が2倍になる」という特徴が利点として働いてくる訳です。この時間差はでかい気がします。

【最後に】
DdRTの起源、SRTとDdRTの間に潜む闇は、他にも色々あるでしょう。明日のお風呂で思いつくかもしれません。でもこういう浅知恵を思考実験であーだこーだするのは楽しいもんです。

そういやSRTとDdRTの融合例としては「安全木登り ベスト」ってのがありますね。私はイラストを拝見しただけですが、特許を取っておられるくらいなので、先ほどの荷重問題は解決されているのでしょう。

作業イラストを見るだけですと、何と言いますか、このテクニックとリードクライミング的手法を履き違える人が出てきそうで勝手ながら怖くなります。このテクの本質はリードクライミングじゃなくてSRTでしょうから、間違いなく墜落しちゃいけないタイプだと思います。スタティックロープ&固定アンカーですからね。墜落時には最終中間支点にプーリー現象が働きますし。とは言え私は実際の方法は全く知らないので、全く見当違いな意見の可能性大です。

もちろん講習でしっかりその辺の安全対策は教えておられるのでしょう。日本の木登りを取り巻く現状とツリークライミング化への橋渡し的存在として考えると、非常に有意義なテクニックだと思います。

私も特許のとれるテクニックが開発したいもんです。もしくは「フリップヒッチ」を。ブレイクさんやプルージックさんみたいに。皆さんもオリジナルヒッチを発明して歴史に名を残しませんか?

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