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2010年4月24日 (土)

トラディッショナルクライミングシステム

今回は「トラディッショナルクライミングシステム」について。クローズド・クライミングシステムと言ったりもします。

ちなみにこのシステムと対になる概念は「スプリットテイルシステム」、またの名をオープン・クライミングシステムです。

【見比べてみよう!】
↓これがトラディッショナルクライミングシステムです。今回この写真を撮る為に生まれて初めて作成しました(笑)。メインロープのみでシステムが作られるっていう雰囲気だけつかんでください。
R0016122_s_3
注:この写真のアンカー用ノット(カラビナのついているノット)はなんとなくで作っただけです。絶対参考にしないでください

クライミングヒッチを作る前はこんな感じでした。アンカー用ノットを作るときにテイルを長く残しておきます。このテイルでヒッチを作ります。
R0016123_s_3

で、↓がスプリットテイルシステム。青色のロープがスプリットテイルです。アイになっている末端をハーネスに装着します。
R0016119_s_2

【トラディッショナルの特徴】
写真を見たらわかるように、トラディッショナルシステムはメインロープ自体でクライミングヒッチを作成します。これが一番の特徴です。そしてどこかの誰かが「このヒッチ部分だけ別ロープにした方が都合よくね?」と言い始めて登場したのがスプリットテイルシステムなんですねー。だからトラディッショナル(伝統的)なんです。

もうひとつの特徴は必要な器材が少なくて済むという事。メインロープとカラビナ一枚あればとりあえずシステムが完成します。スプリットテイルの場合、メインロープとスプリットテイルとカラビナ2枚が必要です。

レクリエーションではトラディッショナルシステムを使用する場合が多いと聞いた事がありますが、おそらくこのあたりが関係しているのかな?と勝手に想像しています。それに必要器材が少なくて済む=緊急時に威力を発揮する、ということです。普段スプリットテイルシステムで登攀されている私のような方も知識として覚えておいて損はないです。スプリットテイルをうっかり家に忘れてきても何とかなります(笑)。

あとは…超ロングテイルを簡単に作れる事でしょうか。テングさんのTipsで紹介されているダブルブレイクス(リンク先のTip#2)を作るならかなり長いテイルが必要だったりします。

【欠点】
欠点もあります。一つは使用できるクライミングヒッチが限られるということです。タウトラインやブレイクスといった「オープンヒッチ」しか使用できません。オープンヒッチについてはまた後日記事にしたいと思っています。

もうひとつ重要な欠点が、メインロープのループ内にある枝をかわせないという事。スプリットテイルならひと手間かければ枝をかわせるんですが、トラディッショナルの場合どうやってもかわせません。ランヤードで確保してから一度ヒッチを分解して…ぐらいの無茶が必要です。

【最後に】
他にもいろいろな特徴があるかと思いますが、個人的にトラディッショナルクライミングシステムを使う気が全くないのでこのくらいしか思い浮かばないです。

ワークでやるならスプリットテイルシステムの方がシステムとして柔軟性があっていいと思います。逆にレクリエーションなら器材の管理面やコスト面、システムの見た目の容易さからもトラディッショナルクライミングシステムを選択するのは大いにアリだと考えています。

【補足10/05/27】
記事の最初に書いた「クローズドクライミングシステム」「オープンクライミングシステム」という言い方ですが、これは「An Overview of Climbing Hitches」の記述を元にしています。実際のところ、このテキストでしかこんな言い方は見たことがありません。このテキストを読み解こうと思うなら、知っておくと少し便利かもっていうくらいです。

この用語達は互いに紛らわしく、混乱の元になるので封印します。今後このブログでは「トラディッショナルorスプリットテイル」で統一しまっす!

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コメント

木登りを初めてから3回目の木登りに今日行ってきました!
そこで初リムウォークに挑戦したんですが、行きはなんとなくスムーズに出来ました。さて戻るぜと思った時に・・・( ゜Д゜)ハッ!「これ戻るのきつくね?」ってなっちゃったんですよ。
フリップさんの過去記事「行きは良い良い、帰りは怖い」が脳裏を・・・これの事か!結局すげービビりながら戻れたので良かったです。
ちなみにトラディッショナルシステムでチャレンジしました。この言葉はこの記事で初めて知りました。
何を伝えたいのかわからないコメントになってしまいましたが、今日の私の出来事程度に読んでもらえたら幸いです!

投稿: 兼六園 | 2010年4月24日 (土) 22時40分

兼六園さん、こんばんわ!

おおー!ついに雪が解けて登っておられるんですね!私は寒さにやられて風邪でぶっ倒れている最中です(笑)。

トラディッショナルシステムって言い方は…私くらいしか使わないかもしれません(汗)。正確には「トラデッショナルクライミングシステム」なんですが、あまりにも長すぎていつも略してるですよ。その癖そのままで書いてしまいました。

リムウォークの帰り道、気持ちがわかってくれる同志が出来てうれしいです(笑)。荷重をひょいと浮かす時のあの何と言えない頼りなさったらないですよねー。

最近はリムウォークが楽しめる木に登っていないので兼六園さんがうらやましい限りです!

投稿: フリップ | 2010年4月24日 (土) 23時44分

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