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2010年6月22日 (火)

Eye-to-Eyeなコード(追記:0715)

私がいま持っているEye-to-Eyeコードは、WesSpur産の「Ultra-Tech 」とSherrill産の「Ice Tail」です。(Bee Lineはもう持ってないです)

コードの両足にアイがあるやつの事です。フレンチプルージックとかディステルヒッチ等のダブルレッグなヒッチを組むためのコードですね。(それにしても長い名称です。何かいい呼び方はないものか。)

左がウルトラテック(30インチ)、右がアイステイル(28インチ)です。
Dsc00291_s

【ウルトラテック → アイ部分に不満たらたら】
個人的な感想を言わせていただくと、WesSpur産のウルトラテックは非常に使いにくい!イライラして仕方がない!その元凶はアイ部分にあります。

WesSpurのウルトラテックって、アイスプライスする時に外皮を剥いているんですね。写真見たらわかると思いますが、アイ部分はコアのみです。で、使っていくうちにアイの内側のストランドが緩んでバラけてきます。
Dsc00292_s

このコアの繊維が非常に厄介者です。カラビナを通す時にちょろっと繊維が引っかかるだけでうまく通りません。これ、やってみたらわかりますが、すんごい鬱陶しいんですよ!

引っかかった写真を撮ろうとしたら、何故かうまく通るから余計腹が立ちます。なので下写真は案外成功例です。この状態もひっかかっているんですけどね。
Dsc00295_s

更にアイがタイトすぎます。ペツルのOKでジャストフィット。と言うか、ぴったりすぎてギアテープの部分を通りません。かなり頑張らないと無理です。
Dsc00298_s

という訳で、ウルトラテックのコードは実戦で使用した事がほとんどありません(汗)。

【アイステイル→いまの所お気に入り!】
それではアイステイルはどうでしょうか。

アイステイルのアイはシェリルらしく、「グリズリー・スプライス」です。糸でガシガシ縫いこんであります。写真だとちょっとわかりにくいですね。ギアテープを貼っているところ、熱収縮チューブに保護されている部分です。
Dsc00293_s

特にこれといって不満はありません。上記の「コア剥き出し問題」が起きないだけでこれほど快適になるとは!カラビナを通す時もスムーズです。スルッと通ってくれます。
Dsc00299_s

ただ使用する方によってはグリズリー・スプライス部分が邪魔に感じるかも。でも私は全く問題なしです。それどころかヒッチクライマーにぴったりフィットして気持ちいいくらいです。
Dsc00300_s

あと、アイステイルってウルトラテックと比べて柔らかいんですよね。12ストランドの特徴でしょうねー。この柔らかさが好きです。手触りもいいし、ヒッチを作ってもロープに喰らいついてくれる感じがします。ウルトラテックが堅すぎるだけのような気もしますが(汗)。
Dsc00302_s


【まとめ】
そんな訳で今はアイステイルばっかり使っています。使用しているクライミングロープ、私の体重と合っているので使いやすいです。

Bee-Line(WesSpur産)はどうだっかと言うと、ウルトラテックと同じく、あれもコアのみでアイスプライスしてあります。あとは言わずもがなでしょう。だからもう持っていないんです。高い授業料でした…

【補足】
本文中でウルトラテックをけなしていますが、わかっていただきたい事があります。私はアイ部分にムカついているだけです。例えばシェリル産のウルトラテックだったらグリズリースプライスで外皮がついていますから、気持ちよく使っていたことでしょう。

逆に言いますと、WesSpur産の「アイ部分の外皮を剥いたコード」を買うのは避けた方がいいと思います。あの鬱陶しさは凄まじいです。具体的に言うと、カタログの写真を見る限り、「ウルトラテック」「ビーライン」「HRC」の三種類。私はこいつらをWesSpurで買う事は一生ありません。断言します。

それ以外のWesSpur産コードは、普通にスプライスされていますので、シェリルの同種類よりも使いやすいかもしれません。シェリル特有のグリズリースプライスはどうしても末端がロープ径2倍の太さになるんで、邪魔に感じる方は結構多いと思います。

結局今回の記事で何が言いたいかというと、「外皮を剥いてコアだけでアイスプライスしちゃったコードは…すんごい使いにくい!」ってだけです。

アイステイルも私には合っていますが、使用する方の体重や使用ロープ、その状態、どのヒッチを使うかによっても感触が変わってくるでしょう。一慨に「このコードがイイ!」なんて言えませんです、はい。

ちなみに今気になっているコードはTreemaiginnerさんとこが作った「Ocean Polyester」です。

【追記:0715】
最近DdRTを本格的に使用していこう!と考え、ベロシティーにアイステイルでVTを巻いたのですが、どうにもフリクションが働いてくれなくて困っています。どうしちゃったんだろ?もしかすると今までアイステイルを使っていた時はブレイズでやっていたのかもしれません。
そのかわり、ベロシティとウルトラテックの相性が何だかいいんですよね…。ひっかかてもいいや、的な考えになりつつあります。
ロープとコードの関係なんて、しょせんこれくらいアヤフヤなものです。この追記もあくまで私の個人的感想だと思ってください。どちらも新品ではありませんし、その時のロープの状態にもよりますし。ベロシティとアイステイルの相性は悪い、と言いたい訳ではありません。

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道具あれこれ」カテゴリの記事

コメント

初めまして!
長野県の上伊那で樵をしています。
調べ物をしていたら、たまたま貴君のブログを発見しました。
内容の豊富さ知識の多さに驚嘆しました。
とても良く勉強されており、素晴らしいの一言。

さて、今回の話題はプルージックランヤードコードですね。
私は、使用するコードは全て自作アイ(class2 db)ですので、コアのアイは経験がありません。長さも市販品では不具合を感じることがあり、自分にあった長さのコードを作成して利用しています。
同僚の何人かが、市販のコアのアイを利用していましたが、やはり毛羽立ったり、ささくれたりして使い勝手が悪そうでした。
アイスとウルトラッテクではウルトラテックが断然私の好みです。市販されている中ではウルトラテックが一番シースが堅く編まれており、適度に滑るところが私に合っています。このちょっとした感覚が仕事の中では大切になりますよね。

これを機会に情報交換できれば幸いです。
また拝見させていただきます。今日はありがとう!

投稿: 吉見 | 2010年6月30日 (水) 21時54分

吉見さんはじめまして!御褒めの言葉をいただきありがとうございます。

おおーウルトラテック派なんですね!
コード選択って、おっしゃる通り各個人の「ちょっとした感覚」にすごく左右されると私も考えており、なるだけ公正な記事にするのが中々難しかったんです。(私はアイスファンですし。)
ウルトラテックについて補足していただいたおかげで、記事のバランスがとれたように思います、ありがとうございます。

自作アイのところでおっしゃっておられる(class2 db)って、「class2(高性能コード)のダブルブレイドロープ」のアイスプライスって事ですよね?
私はまだスプライスには手を出してないのでよくわかっていないのですが、もしかして…ウルトラテックって外皮剥かなくても編めるんですか?!
じゃあ何故わざわざ外皮を剥いたコードを売る必要があるのか、わからなくなってきました(泣)

正直なところ今回の記事では「何故わざわざ外皮を剥いているのか」については、よくわからないので触れないでおこうと思っていたのですが、こうなりゃ調べてみようと思います。英語と闘ってきます。

ちょっくら調べたら、それらしき記事が何件かヒットしました。
TreeWorld内のスレッド→http://www.treeworld.info/f15/ultra-tech-prusik-eye-8480.html

特にこの記事はすごく大切な事が書いてあるような匂いがプンプンします。
ニュージーランドのショップ「TreeTools」のブログ記事→http://treetools.co.nz/_blog/Treetools_Blog/post/More_on_Locking_Brummel_versus_Type_I_splice/

今後とも様々な形で情報交換していただけると私も非常にうれしく思います。
どうぞ宜しくお願い致します!

投稿: フリップ | 2010年7月 1日 (木) 22時45分

こちらこそよろしくお願いします。
私は英語があまり得意ではないので、自分の認識に間違いがないかいつもヒヤヒヤしながら、やっています。
研修会を主催していることもあり、間違ったことを人にお伝えするわけにも行きませんので、英語を苦手とする分、悩みと苦労は尽きません。ですから、こういった情報交換は非常に助かります。まさに渡りに船と言った気分です。

さて「何故?」の部分ですが、「Tree Tools」のブログにあるように、class2アイスプライスなどは、シースがコアの中に長く入り込むため、その部分だけが堅く、やや太めになる特徴があります。堅くなった分、柔軟性がなくなり、フリクションヒッチをする際にこの部分が邪魔をして、結束がゆるんだりします。

強度的にはclass2アイスプライスの方が有利なのでしょうが、結束時の問題を考えるとコア部分のみのアイスプライスの方が良いと判断しているのだと思います。
ただし、これも使い慣れれば問題は無いのですが、販売する側とすれば、リスクは極力避けたいところ。十分に理解できます。

ゆるゆる好きの私としては何の問題もありませんが、初心者がこれを使うと結構リスキーなことになるかもしれません。
私が作ったもので良ければ、差し上げますよ。
試しに使ってみますか?

投稿: 吉見 | 2010年7月 1日 (木) 23時49分

吉見さん、どもっす!

いやあ私も英語は壊滅的に苦手なんです。
それに基本的にツリーワークを独学で習得していますので、我ながら自論のどこかに大きな落とし穴がある気がしてなりません。
「おや?」と思う部分があればドシドシ突っ込んでいただけると有難いです。

アイスプライスの件、うーむ、なるほどです。ショップ側の意見はそんな感じなんでしょうね。シェリルのグリズリースプライスとの差別化を考えてるのかもしれませんね。でも私としてはclass2スプライスのアイで売って欲しい!

ともあれ、実はまだtreetoolsのブログすらほとんど読めていません(汗)。この件は、ある程度調べがついたらまた続編を書きたいと思いまっす。

え、ほんとにコードもらっちゃってもいいんですか(ドキドキ)?すっごい欲しいです!class2アイスプライスを実際に見てみたいです!

投稿: フリップ | 2010年7月 2日 (金) 23時48分

こんにちは。
ブログへのリンク、ありがとうございます。
僕もこちらをよく見せていただいています。

ベロシティにハンドスプライスのアイスは僕も過去に何度か試してみました。やはり荷重をかけるとにゅる~っと滑りだしてしまいます。やや太めのブルームーンだと、いい感じで止まってくれるんですけど。

一昨日、グリズリースプライスのウルトラテックを使用してみたところ、これがベロシティとバッチリの相性で、カチッと止まってスーッと流れる、今までで一番良い感触でした。
その前はハンドスプライスのHRCを使用していましたが、やや固まりぐせがあってちょっといまいちな感じだったのです。これからはウルトラテックでいこうと思います。

投稿: だん | 2010年8月 1日 (日) 11時34分

だんさん、初めまして。

だんさんの書かれるディープな記事をいつも楽しく拝読させていただいております。どの記事もすごく勉強になります!

ベロシティ+アイステイルってやっぱり相性が悪いんですかね。よくよく考えたら「ブレイズ+アイステイル」をVTでやっていた時はこんなに滑らなかった気がするんですよね。

グリズリーのウルトラテック持っておられるんですかとの事、非常に羨ましいです。ウルトラテックのコアに使われているテクノーラ繊維はUV耐性が弱いってたまに聞くので、私の使っているような剥き出しアイはどうなんだ?と考えているところです。

帝人「テクノーラ」の物性資料を見ると「3か月の暴露で強度半減」だそうです。あちゃー、怖くて使えなくなりました(汗)私もグリズリーのが欲しいです。↓
http://www.teijin-technoproducts.co.jp/HP20070903/t_p_07.htm


今後とも様々な形で交流していただけたら非常にうれしく思います。どうぞ宜しくお願い致します!

投稿: フリップ | 2010年8月 2日 (月) 19時09分

お世話になります。
wesspur製のアイステイルを購入してみました。
ハーフインチのロープにDistelを作って登ろうとしたところ、ヒッチとスラックテンダープーリーの間に左手を入れて握りスラックを取ろうとしたところ、手が入りませんでした。
自宅に帰りアイステイルの長さをwesspur製のBee-Lineと比べたところ4cmほど短かかったです。
同じ公称30inchなのですが、スプライスなどの関係でこうなるんですかね〜。
わたしの手が大きいのも原因なのですが、アイスはブレイズ(11mm)用に使おうかと思います。 

投稿: イーサ | 2011年2月 6日 (日) 22時34分

イーサさん、こんちはー!

ありゃ、WesSpurのアイステイルって28inchじゃなかったですっけ?
調べてみたところ、2010カタログでは30インチ、ネットショップでは28インチになっていますね。どういう事なんでしょ(笑)

最近またアイステイルを使っていたんですが、28インチってやっぱちょっと短いですよね。30インチを買えば良かったって後悔気味です。それにアイステイルの敏感すぎる感じが苦手になってきました。あとテクノーラが剥き出しってのも…。

でもコードの善し悪しは状況によって千差万別でしょうし、半年後くらいには「アイステイル…やっぱ最高!!」って言ってそうな自分が見えたりもします。色々なコード試すの面白いですよねー。

投稿: フリップ | 2011年2月 6日 (日) 23時53分

お世話になります。
 やはり28inchなんですね。ネットショップで見たような気がするのですが、買うのを決めていたので、そのままポチッとしてしまいました。
 wesspurでは耐熱でコアのみのスプライスになっていないものが(oceanを除くと)アイスだけなので買ってみたのですが、少し失敗でした。
 次はお高いみたいですが、oceanに挑戦してみようかと思います。

投稿: イーサ | 2011年2月 8日 (火) 20時07分

イーサさん、どもです!

WesSpurのocean高いですよねー(汗)。あれをポチるのは緊張しますよね。
他のブランメルスプライス製コードですが、あれって「Dip-it Whip-it」に漬けこんでから使ってね、って事じゃなかろうか…って気分になっています。
「Dip…」の詳細を調べていないですし、私もまだ未購入ですので何とも言えませんが、今度試してみようと思っています。

投稿: フリップ | 2011年2月 8日 (火) 21時29分

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