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2011年8月の3件の記事

2011年8月23日 (火)

ロックエキゾチカ「ユニセンダー」がリコール

ロックエキゾチカが製造しているアッセンダ―「Unicenderユニセンダー」がリコールになっています。対象は2011年8月8日以前に製造されたもの。

確認方法ですが、ユニセンダーに刻印されたシリアルナンバーを見てください。その数字の最初5ケタをみれば製造日時がわかります。例えば11168だったとしましょう。最初の2ケタ11は製造年を表しており、続く3ケタ168が日数になります。この数値ですと、2011年の168日目(6月17日)に製造されたことになります。

今回はこの刻印が「11220」(2011年8月8日)までの製品がリコール対象です。つまり現時点におけるほぼすべてのユニセンダーが対象です。

店頭在庫分は既に回収が始まっており、安全性が確認された製品にはマーキングが施されているそうです。

もし該当製品を持っている場合、ロックエキゾチカに郵送することになります。そして点検後、チェックマーキングをして返送してくれる手はずみたい。郵送料は着払いみたいです。そしてお詫びとして、Pitareカラビナを同封して送り返してくれるみたいですね。

詳しくはロックエキゾチカのHPをご覧ください。
http://www.rockexotica.com/unicenderRecall.html
もしくはTreeToolsさんのブログ記事を参考にしてください。
http://treetools2009.oncentre.co.nz/BlogRetrieve.aspx?BlogID=2370&PostID=128831

どうやらチェーン部分のリベットに不具合があったようですね。私はユニセンダーを持っていないのであんまり興味がわかず、しっかりと英訳する気がおきません。

ロックエキゾチカのユニセンダーを買えると言えば、シェリルでしょうか。シェリルで購入した人なら、確認のメールが来ていると思います(た、たぶん…)。リコール情報もちゃんと書いてありますね(こちら)。


気になるのは、「Thompson製のユニセンダーはどうなの?」ってところですね。WesSpurで売っているタイプ、アルミ無色のやつです(ロックエキゾチカのはオレンジ色)。

(と思いきや…現在WesSpurでもロックエキゾチカ製のやつを販売しているんですねー。ありゃ?以前は違いましたよね。)

執筆現在(8月23日)、ThompsonのHPには何も書いてありません。
http://www.thompsontreetools.com/product.html

うーん、よくわからないです。Thompson製のユニセンダーを所有されている方がいれば、購入店に一度問い合わせるほうがいいと思います。

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2011年8月18日 (木)

EN1891とEN892の詳細な資料を見つけました

いつものようにTreeToolsさんのブログをぶらぶら見ていたところ…ナイスな資料を発見しました。チェコのロープメーカー「TENDON」が出している資料です。ところがTENDONのサイトではこの資料が見つからない!

なので、TreeToolsさんのブログ記事にリンクします。こっからダウンロードしてみてくださいな。

1、EN1891とEN892の規格資料(測定方法の詳細も記載されています)
「EN 892 standard confounds tree climbers? 」
http://treetools.co.nz/_blog/Treetools_Blog/post/EN_892_standard_confounds_tree_climbers/
(一番上の段落、最終あたりの「here」をクリック)

2、クライミングロープ、スタティックロープについての概略、ノットなど
「More on EN dynamic and static rope standards」
http://treetools.co.nz/_blog/Treetools_Blog/post/More_on_EN_dynamic_and_static_rope_standards/
(「tendon」か画像をクリック)

(注 EN1891…セミスタティックロープ規格 EN892…ダイナミックロープ規格)

いやーTreeToolsさんはほんとすごいですね。紹介はしませんが、他にも興味深い内容の記事が盛りだくさんです。このブログが日本語で読めたらいいのになー。


(余談その1 TENDONについて)
今回の資料を発表しているTENDONというメーカーですが、日本でもレスキュー関係の人々の間では結構認知されていると思います。レスキュージャパンさんでもTENDONのロープを取り扱っていますしね。
いつも愛読させていただいている「ロープアクセス技術の広場」さんでTENDONロープについて書いた興味深い記事がありますので、是非ご一読ください→「TENDON テンドン ロープだけが38kN/φ10.5mmになってどうするのか?」。

TENDONの親会社は「LANEX」というメーカーでして、その傘下には「SINGING ROCK」もあります。(つまり共立と新ダイワの関係みたいな感じ。) TENDONが急に親しみやすくなりました。
それにしてもチェコは高所作業用器材のメーカーが多いですねー。アンスロンもチェコですよね。

(余談2 シンチ問題)
上でリンクしたTreeToolsブログの記事「EN 892 standard confounds tree climbers? 」ですが、本文ではトランゴ「シンチ」をランヤードアジャスターに使用する事の是非が問われています。私もTreeToolsさんの意見に賛同しますね。私は一応ダイナミックロープと組み合わせて使用していますが、シンチって本当に使いやすいんですよねえ。「皆さんにおすすめしたい!けど、ダイナミックロープ用器材なのでできない!」というなんとも悔しい製品です。

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2011年8月 9日 (火)

「そのロープ、強度はどれくらいあるの??」

例えばですね、ここに破断強度23kNのアーボリスト用クライミングロープがあったとします。そして、誰かがこう聞いてきます。

「そのロープ、強度はどれくらいあるの??」

この質問された人は結構多いんじゃないでしょうか。私は今まで10回くらいは聞かれていると思います。

さてさて、ここで二つの選択肢があるとしましょう。

1.「23kNまで耐えられますよー」
2.「23kNで破断しますよー」

どうでしょう。このふたつの答え方の微妙な違いを感じていただけるでしょうか。[破断強度]を字面通りに捉えた場合、どちらでも同じ事になりそうですが、相手に与える印象は結構異なってきます。

私は2番の言い方をします。1番の言い方ですと、「23kNまで荷重かけても大丈夫」っぽい印象を与えてしまうからです。

(「そんなことよりニュートンって単位で伝えてもわかってもらえねーよ」という意見が聞こえてきそうですが、それはもうおっしゃる通り!私も今まで一度もわかってもらえた事ありません。はっはっはっ。トン単位に換算してやっとわかってもらえますね。)

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この感覚は人に聞かれた時だけの話ではありません。例えば引張強度27kNのカラビナがあったとしますね。これを「27kNまで使っても大丈夫!」と捉えるか、「27kNでぶっ壊れちゃう!」と捉えるか。

みなさんはどちらの感覚でいますか?

そして、ここにWLL(Working load limit)の概念を導入するべきです。使用荷重ってやつですね。人間がぶらさがるなら、安全率は10。先ほど例にだしたカラビナだったら、WLL2.7kNになります。使用荷重270kgとほとんど同義です。

つまり、破断荷重27kNのカラビナを持っているならば、「このカラビナに負荷していい静的荷重は270kgくらいなんだなー」と思っておいた方がいいです。

もっと言いますと、動的荷重の問題ですとか、CTFの概念ですとか、新品と使用済み品の違いですとか、ロープならノット強度ですとか、色々な事を考えつつ使う事になります。

(まあネットショップなどでカラビナを見る時は、WLLくらいまで考えておけば充分のような気もしますけども。)

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(余談)

何故いきなりこんな話をしたかといいますと、新聞のとある記事にて「最大6トンまで耐えられるロープ」って記載があったからです。このロープってのは船舶用の1/2インチロープのことを指していました。だから1/2インチのリギングロープ程度の強度のはずです。で、無茶な書き方するなーと思いまして。

私も山のおっちゃん達にダイニーマスリングを見せて「これ23kNまで耐えられるんすよー」なんて意味のない自慢をして遊んだりしていますけども、施主さんなど外部の人間相手にそんな言い方しませんぜ。

更に余談。日本で製造されている器材の強度表示って「使用荷重」の場合が非常に多いです。それに対して、海外の器材は「破断強度」の場合が多いんですね。使用荷重には安全率というマージンがとってあります。使用荷重と同じ感覚で破断強度を見ていたら、いつか痛い目にあいまっせー。

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